ドラム缶でピザ窯作り 紀の川市職員が伝授

千々石で雲仙市民と交流

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 全国各地でドラム缶を使ったピザ窯作りを教えている和歌山県紀の川市職員3人が23日、長崎県雲仙市千々石町を訪れ、市民約50人にピザ窯作りを伝授。集まった親子連れらは「紀の川ってどんなところ?」などと会話を弾ませながら交流を楽しんだ。

 訪れたのは紀の川市農林商工部長の神徳政幸さん(59)ら3人と、雲仙市の地域創生アドバイザーを務めるゆとり研究所長(東京)の野口智子さん(65)。野口さんが数年前、紀の川市のアドバイザーをしていた縁で今回の交流が実現。同町の農家、荒木政勝さん(34)が企画した。

 神徳さんは3年前、あるイベント会場でドラム缶を輪切りにして重ねたピザ窯に出合い、本などで作り方を学んだ。持ち運びが可能で野外イベントや災害時の調理にも使えることから、多くの人に作り方を知ってもらおうと、自らがインストラクターとなって静岡や奈良、熊本などを回って指導している。雲仙市は22カ所目。

 同町の交流施設「えんがわ」では、参加者が工具を使ってドラム缶を輪切りにしたり、ネジで持ち手を固定したりするなどの作業に悪戦苦闘。一方、紀の川市職員は、特産品のイチゴやモモなどの被り物で、ちゃっかり果物のまちである同市をPR。「イチジクやハッサクも有名ですよ」「猫の『たま駅長』がいる貴志川駅があります」などと会話を楽しみながら、慣れた手つきで作り方を指導した。

 約2時間後、完成した窯で早速ピザ焼き。地元のジャガイモやニンジン、カボチャなどを使ったピザが参加者に振る舞われた。同町の野口裕加里さん(26)は「自作の窯で焼いたピザは格別」と舌鼓。神徳さんは「雲仙の野菜も素晴らしい。両市で農産物を使った交流ができればうれしい」と満足そうに汗を拭った。

 荒木さんは「これまで紀の川とは、ほとんど接点がなかった。ピザ窯でつながった縁を大切にして交流を深め、窯を活用したいろんなイベントを企画していきたい」と話した。

モモの被り物をした紀の川市職員と協力しながらドラム缶を切断する参加者=雲仙市千々石町
完成したピザ窯を囲む神徳さん(中央右)と荒木さん(同左)ら参加者