吉田金属、ラミネーターを新鋭機に 働き幅に応じた自動裏貼り可能

 中部地区老舗カラー鋼板流通の吉田金属(本社・岐阜市、社長・岡崎郁也氏)は、金属屋根成形品の加工効率化、品質精度を引き上げるため、ラミネーター(断熱材自動裏貼り装置)を新鋭機に更新。今月より本格稼働を開始した。投資金額は約2千万円。

 同社では約10年前にラミネーターを初導入以来、現在では金属屋根に断熱材を裏貼りした加工品の販売が主力となっている。ハゼ300(働き幅300ミリ)、スーパールーフ66(同420ミリ)ハゼ500(同500ミリ)、ルーフ88(同600ミリ)などの各種成形加工品に、断熱材の裏張り加工を手掛けてきたが、働き幅に応じた裏貼り加工ができなかったため、断熱材の幅より、働き幅が狭い製品への裏貼り加工の際は、粘着剤がラミネーターのローラー部への融着が避けられなかった。このため、接着剤を取り除く後処理が欠かせず、加工効率の低下を余儀なくされていた。

 新設備は城東機械社製。対応板厚は最大0・8ミリ。働き幅に応じたラミネート加工に対応できる新鋭機に更新したことで、成形加工品の高品質化やリードタイム短縮を図る。断熱材を裏貼りしない軒先部分を、自動調整できるようになった。

 同社は岐阜地区を主な営業エリアとし、住宅および非住宅向けに鉄鋼二三次製品の販売を手掛ける老舗特約店。本社工場では、住宅向け樹脂製品などを取り扱うほか、カラー鋼板の流通・加工拠点である鶉加工センター(岐阜市)を有する。ユーザーニーズの多様化に応じ、これまで逐次製品ラインナップを拡充するなど、顧客対応力の強化を積極的に進めている。

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