足広げ座る男性乗客に抗議、股間に水

地下鉄で女子大生ら、70人被害

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太田清

共同通信大阪支社統括整理部長

太田清

共同通信大阪支社統括整理部長

共同通信社入社後、広島支局、大阪社会部、外信部、経済部、ベオグラード支局、モスクワ支局、ローマ支局、47NEWS編集長などを経て2019年10月より現職。イトマン事件、阪神大震災、コソボ紛争、ユーゴ空爆、モスクワ劇場占拠、アフガン紛争、ギリシャ財政危機、東日本大震災などを取材。

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男性乗客の股間に水をかける映像。ユーチューブから

 ロシア第2の都市サンクトペテルブルクで、地下鉄車両の座席で足を広げて座る男性に抗議し、女性が股間にペットボトルから漂白剤入りの水をかける事件が相次いだ。被害は約1週間で約70人に上っているという。女性が水をかけるビデオ映像がユーチューブにアップされたところ、360万回以上視聴されるなど反響も呼んでいる。ロシアのニュースサイト「レンタ・ルー」などが27日までに伝えた。 

 抗議行動を展開したのは同市に住む大学生アンナ・ドブガリュクさんのグループ。25日にアップされたビデオは「足を広げて座るの? じゃあ食らえ」とのタイトルで、男性の股間にペットボトルから漂白剤入りの水をかけ、驚いて飛び跳ねる男性の傍らで、車両から逃げる女性の様子が次々と写されている。東京の地下鉄でも足を広げる行為をやめるよう促す広告があるとの字幕も。 

 ドブガリュクさんは「普通の洗濯に使うものより30倍濃い漂白剤入りの溶液を使い、洗ってもとれないシミを衣服に残します」と誇示。足を広げる行為が隣に座る女性らの迷惑になることを“抗議行動”の理由として挙げ、「社会の恥、嫌悪すべき現象」と批判しているが、ビデオにはがらがらの車内で、隣に誰もいない席に座っている男性も被害に遭う様子も写っている。ビデオは最後に「次はモスクワと中部カザンです」の字幕が現れ、両市が次のターゲットであることを警告している。

 ビデオは3000以上の「高評価」を集めた一方、7万近い「低評価」が付いた。「こんなことをしても何の問題解決にもならない。注目を集めるためだけの行為」「漂白剤を使い、衣服が台無しになり健康にも悪影響が出かねないのだから、警察に突き出すべき」などの厳しい意見が多数寄せられた。整形外科医を名乗る人物もコメントを寄せ、男性が足を広げるのは骨盤の構造上仕方がないと指摘した。 地下鉄運営当局には今のところ被害届が出ていないが、警察は騒ぎを受け捜査に乗り出した。

 ドブガリュクさんの行為を巡る論争には国会議員も参戦。サンクトペテルブルク選出の与党「統一ロシア」所属下院議員ビタリー・ミロノフ氏は、問題は「過激なフェミニズム」にあるとしてドブガリュクさんを精神病院に入院させ治療を受けさせるべきだと主張。一方、ドブガリュクさんは「水をかけられて多くの人が追いかけてきたけど、何の反応もしなかった人もいる」と自らの行為を「正当化」している。

  過去にはスカートの下からの盗撮を批判するビデオも現れたことも。昨年10月にアップされたクリップには、サンクトペテルブルクの地下鉄の駅を歩く女性がスカートの裾を引き上げ「盗撮の被害に遭ったすべての女性を代表して言うわ。さあ、見て。だけど、もう近寄らないでね」と話す様子が写っており、370万回以上視聴された。昨年、同市では350件の盗撮被害が報告されたという。 (共同通信=太田清)