胆振東部地震の被災3町で仮設住宅建設着工

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 胆振中部地震で大きな被害を受けた厚真、むかわ、安平の3町で25日、道が仮設住宅130戸の建設に着手した。入居は10月下旬の見通しで、被災者の生活拠点となる住宅整備がようやく始まり、復旧に向けた動きが加速することが期待されている。

 道によると、入居期間は2年間で、冬場を迎えることから寒冷地仕様の仮設住宅を建設する。今後、3町での住家調査・住民意向調査を踏まえ、必要戸数を確定次第、2期工事を行う方針。道の担当者は「きめ細かな対応で住民が安心して暮らせるようにしていきたい」と話している。

急ピッチ「生活再建」

 厚真、むかわ、安平の3町で25日から、仮設住宅の1期工事が始まった。道が3町で130戸を建設させるもので、来月末までに入居できるよう急ピッチで作業を進める。ただ、被災地の3町では24日現在、住宅338戸の全半壊が確認されており、道は需要に応じて今後も仮設住宅を建設する方針。これから厳しい冬場を迎える被災地では住民の生活拠点となる仮設住宅の建設は待ったなしであり、早期の取り組みが求められている。

 建設が始まった仮設住宅の内訳は、厚真町が厚真地区(サッカー場36戸、厚真高校横18戸、本郷小公園横21戸)と上厚真地区(上厚真近隣公園10戸)、むかわ町は鵡川地区(大原2丁目25戸)、安平町は早来地区(早来北進12戸)と追分地区(追分白樺8戸)となっている。間取りは単身用の1DKが33戸、2人世帯用の2DKが56戸、3人以上世帯用の3Kが41戸となっている。

 住宅は全国的な標準タイプの仮設住宅に比べ、寒さ対策を重視した寒冷地仕様となっている。具体的には有珠山噴火時に比べ、天井や床下の断熱材を75%増やすほか、出入り口付近に風除室を設けて風雪をしのぐスペースを確保する。さらに、FF式ストーブや二重サッシの窓で暖気を逃さない構造の建物を建設することにしている。

 このうち、厚真地区のサッカー場ではショベルカーやダンプカーなど重機4台がフル稼働。仮設住宅を建設するため芝生をはがして整地作業を行った。建設現場は役場や郵便局、コンビニエンスストアから近い住宅街の広場となっている。

 道の24日現在のまとめでは、3町の住宅被害(全半壊)は厚真町76戸、むかわ町32戸、安平町230戸となっている。これまでに各町が行った仮設住宅の説明会のうち36人が犠牲となった厚真町で約170人が参加。生活再建の切り札となる仮設住宅への関心の高さをうかがわせている。

 第一期工事では130戸の建設だが、「家屋の調査や入居希望調査の結果で建設を行う」(道住宅局)として、第2期工事で不足分を補っていく方針だ。(佐藤重伸)

イオン苫小牧チアーズクラブが募金協力呼び掛け

 イオン苫小牧店(奥村和重店長)周辺で、環境学習に取り組むエコクラブ「イオン苫小牧チアーズクラブ」の小中学生メンバー18人が22日、苫小牧市柳町の同店1階で買い物客らに胆振東部地震緊急支援募金への協力を呼び掛けた。

 同クラブは毎年秋に厚真町を訪れ、じゃがいも掘りなど自然に親しむ活動に取り組んでいる。6日に発生の地震で同町を中心に多数の死者が報告され、今も停電や断水、家屋倒壊などで多くの町民が避難所生活を強いられている。

 メンバーは、1階ウエストコートなど3カ所に分かれて募金活動をスタート。「募金に協力をお願いします」と大きな声で訴えた。こうした呼び掛けに多くの買い物客が「ご苦労さまですね」「私たちも応援しています」と声を掛けながら、被災地域の早期復興のためにと善意を寄せていた。

 同店では23日も店内3カ所に募金箱を設置し、被災者支援に向け協力を呼び掛けた。 (伊藤洋志)

【写真=仮設住宅の建設に向け重機を使った整地が始まった建設現場=厚真町表町のサッカー場(上)、多くの買い物客が募金に協力したイオン苫小牧チアーズクラブの胆振東部地震緊急支援募金活動(下)】