「防災ウォッチ」で備えるニャン 新キャラで自然災害学習

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オリジナルキャラクター「災害ウォッチ」を使って防災教育に取り組む神戸女学院大の学生たち=8月26日、名古屋市港区、同市港防災センター(同大提供)

 防災を「妖怪」で伝えてみたら-。神戸女学院大学(兵庫県西宮市)の女子学生が、防災に関する品々をかわいらしいキャラクターとして生み出し、子どもたちの防災教育に取り組んでいる。人気アニメ「妖怪ウォッチ」に着想を得た、その名も「防災ウォッチ」。地震や台風で危険だったり、役に立ったりする家財道具を妖怪に見立てた劇は、各地で引く手あまたとなっている。(初鹿野俊)

 机の形をした妖怪「テーぼう」出現-。「硬い体で守ってくれるんだよ」。子どもたちは目を輝かせて聴き入る。

 劇は、双子の少女が2人きりで家の中にいて、地震が起きた-との設定。2人は別々の行動を主張する。「すぐ外に出よう」「机の下に隠れよう」。ここで子どもたちに、どちらかをクイズで問う。正解と同時に「テーぼう」が現れた。

 8月下旬、名古屋市の防災啓発施設「市港防災センター」で開かれた防災展。神戸女学院大の3年生5人が公演した。

 活動は、社会貢献を担う人材の育成を図る神戸女学院大の「地域創りリーダー養成プログラム」の一つ。防災ウォッチは、2015年度に発足した防災班の学生が、当時大はやりしていたアニメ「妖怪ウォッチ」からヒントを得た。

 地震の揺れではしゃぐお調子者「スイハンジャー」(炊飯器)▽本棚から飛び出してくる「ぶっくん」(本)▽みんなの足を割れ物の破片から守る「スリッパパ」(スリッパ)-。それぞれの「得意技」も考えた。妖怪は年々増え、今や約60種類に上る。

 評判は高まるばかりだ。数々の妖怪をまとめた冊子は西宮市内の一部地域で配布され、小学校の防災訓練でも披露された。昨年は兵庫県などが主催する「ぼうさい甲子園」で奨励賞も受賞した。

 2年続けて学生を防災展に招いた名古屋市港防災センター長の大場玲子さん(43)は「防災ウォッチ」の魅力を「地震が起きると何が起きるのか。災害に備える上で最も大事な想像力をかき立てる」と評し、教材の優秀さに太鼓判を押す。

 神戸女学院大文学部3年の学生(20)=川西市=は「妖怪なら子どもが楽しんでくれる。先輩のアイデアを受け継いでいきたい」と話す。公演する学校やイベントを募っている。神戸女学院大学人間科学部ESD推進室TEL0798・51・8591