高御座移送、厳戒なく粛々と 陸路で京都御所から皇居に

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高御座を皇居へ搬送するため京都御所の建春門を出るトラックの車列(25日午後11時1分、京都市上京区)

 新天皇の即位を国内外に宣言する来年10月22日の「即位礼正殿の儀」で使われる玉座「高御座(たかみくら)」が26日午前、保管先の京都市の京都御所から皇居に陸路で搬送された。

 即位の礼で使われる「高御座」の搬送作業は、過激派のゲリラなどを警戒して空輸した前回と異なり、陸路で粛々と行われた。25日深夜に京都御所を離れたトラックの車列は、市民の注目を集めることなく都大路を静かに進んだ。

 搬送はトラック8台を使って行われた。午後11時、第1陣の4台が御所の南東にある建春門を出発。京都御苑を西に進み、蛤御門から烏丸通に出た。

 前回1990年の即位の礼の移送時は、約5カ月前に京都御苑に迫撃弾が撃ち込まれるなど、過激派によるゲリラ事件が全国で多発。御所を出た高御座は陸上自衛隊桂駐屯地(西京区)に運び込み、ヘリコプターで東京に空輸するなど厳戒態勢で行われた。

 当時、昼に御所を出発したトラックは、パトカーが先頭につき機動隊の装甲車が並走。沿道は数メートルおきに警察官が配置され、青信号一色となった市街地を走り抜けた。市内では渋滞が発生し、市民から不満も漏れた。

 今回は京都御苑を出る際にパトカーは確認できず、時折、赤信号で止まり、ゆっくりとした速度で進んだ。沿道に制服警察官の姿は見られず、深夜だったこともあり、多くの市民に気付かれないまま高御座と御帳台は東京・皇居に向かった。