ジャグリング・岡本晃樹さん 地元素材交じえ演技 日立で29日公演

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制作拠点の多賀パルコを訪れた子どもと交流する岡本晃樹さん=日立市千石町

日立市千石町の空き店舗、多賀パルコを拠点に滞在制作を行っているジャグリングパフォーマーでアーティストの岡本晃樹さん(28)が、29日に多賀市民会館でパフォーマンス作品を発表する。地域の人との対話や風景などを用いて制作中で「知っていたものが違って見える面白さを味わってほしい」と話す。

県が主催する県北芸術村推進事業「交流型アートプロジェクト」の一つ。地域外からアーティストを招聘(しょうへい)し、アートを通じて地域の交流を促す環境をつくるのが狙い。岡本さんは10月4日まで約1カ月間滞在し制作活動を行っている。

大阪府出身、神奈川県で育つ。ジャグリングは中学生で始め、2007年、アメリカで開催されたジャグリング国際大会でジュニア部門3位になり、その後北米を回るツアーなど国内外で舞台出演を重ねてきた。

就職後、人間関係に行き詰まったとき「アートに救われた」経験から、大手IT会社を辞めてこの道に進んだ。常陸多賀駅前商店街にある多賀パルコは、県北芸術祭の展示会場の一つ。見て憧れた芸術祭の舞台だった地域での活動に「光栄だった」と胸を躍らせる。

パフォーマンス作品は映像とジャグリングで構成。海や早朝の駅前など地域の風景を映像の素材にしたり、日立製のラジオを用いたりと地元にとって身近なものを取り込む予定だ。見慣れた景色の映像と見慣れない動きをするジャグリングを同時に見ることで「見過ごされていた価値を前向きに捉えたり、新鮮に受け取り直せるのでは」と話す。

「異物として入るからこそ、多くの人と関わることが重要」と感じ、何げない会話を創作のヒントにしたりBGMとして使うことも考えている。「現代アートが始まるのか」などと地域の人が通りすがりに声を掛けてくれ、「新しいものを受け入れてくれる」と交流を楽しむ。

現在はつくば市に住み、筑波大大学院芸術系で学ぶ。「茨城は強力なランドマークはなくても、だからこそ住みやすく大好き」と良さを語る。「地元の人にも1人でも多く公演を見てほしい」と話す。

公演「Echoed Body」は午後1時半、午後3時半開演の2回。事前申し込み優先、無料。メールkenpoku@nanjo.comやファクス03(3261)6066へ。(大貫璃未)