『Planet Football』は19日、マーク・ホームズ記者による「試合においての自分のデータをプレミアリーグの選手と比較した」というレポートを掲載した。
近年は選手を分析するツールとして科学的なシステムが数々開発されている。GPSが内蔵されているベストはその一つで、選手の動きがすべてデータ化される。
すでにそれはアマチュアでも導入が可能なレベルの価格になっており、『Catapult』社によるPLAYRシステムは199ポンド(およそ2万9000円)から購入できるという。
そして、アマチュアリーグでプレーしている33歳のホームズ記者は、それを使用して試合に出場し、その結果を専門家に分析してもらったというのだ。
その分析結果と比較がなんとも面白いものだったので紹介したい。
はじめに
「私は33歳で身長190cm、体重82kgだ。サッカー選手のように見えるかもしれないが、フィットネスで遅れていることは間違いない。酒が憎いね。
ただ、アマチュアで6シーズンプレーしている。もともとはセンターバックだったが、今はセンターフォワードだ。3年間はチーム内得点王だ。
チームは順調だし、私は順調に働いている。貢献もできている。家に帰ってデータをダウンロードしたところ、これは私の予想を上回るものではなかった」
走行距離
「アプリが私に知らせた走行距離は8.04kmだった。チーム平均は7.43kmだったが、プロのFWの平均は10km弱だ。
最も能動的だった時間が試合開始から5~10分というのはちょっとアレだが、全体的には急落するところもなく、悪くはない。
ヒートマップもバランスが取れていて、前半は4km、後半は3.6km走っていた」
速度
「残念ながら、事態は悪化した。
私の最高速度は毎秒7.3kmで、これはチーム内平均の秒速7.6kmを下回り、さらにプロのFWの平均は秒速9.2kmだった。
プロ選手の平均と比べると79%だ、プレミアリーグで最高速が遅い選手と比べてみるとどうだったか。
時速に直せばおよそ26km。これは今季プレミアで最も遅い3人、グラニット・ジャカ、ナサニエル・メンデス=ライン、ジェームズ・マッカーサーをかろうじて上回るだけだった」
スプリント
「残念なことに、さらに事態は悪化した。
私は試合中に581mスプリントした。チーム平均の630mを下回り、さらにプロ選手の平均である960mには全く届いていなかった。
もっとディフェンダーに詰めなければならないのだろうか?チームメイトがもっとパスをくれるべきなのか?
最もスプリント数が多かった時間が75分~80分だったことは、自分がチームプレーヤーだということを証明はしてくれたが」
急加速
「アプリはまた、急加速や急減速を算出できる。私は44回で、プロ選手の平均である78回には全く届いていなかった。
これもまたデータは5分間ごとに分割されており、ピッチのどのエリアで行われたかを正確に示してくれる」
結論
「プレミアリーグのスカウトが私の次の試合に来ることはまずありえないが、それなりには満足できる結果ではあった。
ジェームズ・マッカーサーよりは足が速かったし、平均的なアマチュア選手よりは広いエリアをカバーできたし、後半頑張っていることもわかった。
PLAYRシステムは素晴らしい。それほど安くはないが、サッカーを真剣に受け止めて成長したいと思っている選手にとっては、これは夢の実現だろう」
もしかしたら、これからプロになりたい選手にとっては「GPSデータ」が売り込みの材料になるのかも?