高度な看護人材育成 県立大新学部の教育棟が竣工

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 来年4月に開設する富山県立大看護学部の教育棟が完成し、28日に富山市西長江2丁目の同棟で竣工(しゅんこう)式が行われた。医療や看護関係者ら約100人が最先端の設備を導入し、高度な看護人材を育成する日本海側トップ級の拠点の完成を祝うとともに、若者の地元定着で地域がさらに活性化することに期待を寄せた。

 教育棟は、鉄骨造4階建てで、延べ床面積7749平方メートル。県立中央病院の集中治療室(ICU)を再現し高度医療を学べるスキルスラボなどを配置した実習室をはじめ、和室やトイレ、台所などを設けて在宅看護などを体験できる実習室、26床の電動ベッドなどを配置し、鏡を通じて患者役の体位を変える動作を確認したり、モニターを通じて電子教材などを学んだりする実習室などを備えた。

 さらに小児・母性、成人・老年、在宅など各分野の看護が学べる実習室や、各種講義室、演習室のほか、電動で座席が移動し、研修室や体育館としても活用できる多機能型の講堂なども整備した。

 建物は、看護を志す若い女性らが快適に学べるように、採光を多く取り入れ、明るく開放感のある施設となっている。

 昨年5月に県立中央病院の隣接地に着工し、25億円を投じて建設を進めてきた。今後は周辺工事や、近接する県立総合衛生学院の研究棟と図書館棟の改装を行い、来年3月に完成する。教育棟は10月から同学院の学生が授業に活用する。

 竣工式では、石井隆一知事が、看護系大学に進学するため年70~90人が県外に流出する現状などに触れ「看護と工学の専門家がコラボし、看護教育や研究で新機軸を見いだし、富山県が医療看護の面でも地方創生のリーダーとして評価されるよう、しっかり前向きに取り組みたい」と述べた。

 堂故茂参院議員、高野行雄県議会議長、金森勝雄県町村会長、野田八嗣県公的病院長協議会会長、大井きよみ県看護協会長が祝辞を述べた。関係者がテープカットし、くす玉を割って完成を祝った。

 看護学部は、入学定員が日本海側最大の120人(うち4割は地元推薦枠)。フランス発祥のケア手法「ユマニチュード」を国内で初めて系統的に看護学教育に導入し、工学の専門家と医師らとの「看工連携科目」も設け、県内全公的病院や保健医療福祉施設と連携した実習も行う。

 10月21日に高校生を対象にしたオープンキャンパスを初めて実施する。