幕末に函館駐在ロシア領事 ゴシケビッチの黒パン発売 函館市内「ムックル」

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函館市のパン屋ムックルで販売が始まった、ゴシケビッチゆかりの黒パン

 現在のベラルーシ共和国生まれで、初代駐日ロシア領事のヨシフ・ゴシケビッチにまつわるロシア料理「黒パン」の販売が、函館市千代台町のパン店「ムックル」で始まった。ゴシケビッチが開設した病院にパン釜があったことが新島襄が描いた見取り図に残っていることを元に、ベラルーシと交流する函館市の自営業松浦勝人さん(44)がパン店に依頼して実現。パン店や松浦さんは「黒パンを味わいながら、ロシアと函館の深い関係に思いをはせてほしい」と話している。

 黒パンの製造は、中学生のころからロシア好きだった松浦さんが、函館で4年前に開かれたゴシケビッチの生誕200年の記念行事に参加し、ゴシケビッチの業績を知ったことがきっかけ。病院を開設し、庶民の治療にも通訳としてあたった史実を学ぶ中で、米国への密出国前に函館に滞在した新島襄が描いた、この病院の見取り図にパン釜があったことを知った。松浦さんは「ロシアパンの日本のルーツは函館に違いない」と、親交のあったムックルの店主渡辺匠さん(37)に黒パンの製造を依頼。渡辺さんは、黒パンに関する資料を探しながら4月から試作してきた。