長崎市上西山町にある諏訪(すわ)神社の秋の大祭「長崎くんち」が10月7日に始まります。神様に感謝(かんしゃ)し、喜んでもらうためのお祭り。9日までの3日間、「踊町(おどりちょう)」が市中心部で船回しやコッコデショなどの演(だ)し物を披露(ひろう)し、多くの市民や観光客でにぎわいます。踊町は当番制(せい)で、出番は7年に1度しか回ってきません。演し物で重要な役割(やくわり)をになう子どもたちにとっても貴重(きちょう)な機会。踊りの子役、船に乗り太鼓(たいこ)などをたたく囃子方(はやしかた)-。それぞれの踊町で夏から稽古(けいこ)にはげんできた園児や小中学生に、注目ポイントと本番への意気込(ご)みを聞きました。
◎紺屋(こうや)町・本踊(ほんおどり)
子ども踊り
(右から)
長崎市立諏訪小4年・達木千明(たつきちあき)さん(10)
同1年・達木大樹(たつきだいき)君(6)
同4年・原田(はらだ)みのりさん(10)
ここに注目!
踊子(おどりこ)のお姉さんたちが、細長い白い布(ぬの)をパタパタさせるところ。息が合っているので見てください。踊りの途中(とちゅう)で、小さい子が秋に飛んでいるあるものになって登場します!
がんばりポイント
手先まで、きれいにそろえて踊るようにがんばります。
◎大黒町・唐人船(とうじんぶね)
唐楽(とうがく)
(右から)
長崎市立桜町(さくらまち)小2年・中村洸晴(なかむらこうせい)君(7)
長崎大付属(ふぞく)小6年・酒井美和(さかいはるな)さん(11)
ここに注目!
かけ声は「ヤーハ」。踊るように回る唐人船は、力強さが見どころ。入場の時に歌う中国の古い民謡(みんよう)「劃龍船(パァー・ロン・ソン)」と、楽器の音との重なりもかっこいいです。
がんばりポイント
指揮(しき)をする唐楽長の合図を見て、しっかり声を出して楽器をたたきます。
◎出島町・阿蘭陀船(おらんだぶね)
囃子方
(右から)
長崎市立諏訪小6年トリオ
三浦優利(みうらゆうと)君(12)
田河真悠子(たがわまゆこ)さん(12)
中村勘太郎(なかむらかんたろう)君(11)
ここに注目!
なるべく音を立てないようにゆっくり船を回す「オルゴール回し」や、根曳(ねびき)が順に立ち上がっていくシーン。
がんばりポイント
多い人は5種類の楽器を覚えて演奏(えんそう)します。着物の片肌脱(かたはだぬ)ぎを披露するところもかっこいいので見てほしいです。
◎小川(こがわ)町・唐子獅子踊(からこししおどり)
唐子踊
(右から)
長崎市立桜町小2年・西陽広(にしようこう)君(7)
晧台寺幼稚園(こうたいじようちえん)年長・西昊真(こうしん)ちゃん(6)
ここに注目!
2頭の親獅子と1頭の仔(こ)獅子が出てきます。獅子のおでこには「王」の字が書かれています。踊りながら太鼓をたたく人がすごい!
がんばりポイント
1~7歳(さい)の17人の唐子が、大きなひょうたんからお酒をついで飲むまねをする場面で、酔(よ)っぱらってふらふらっと演技(えんぎ)するところをがんばります!(兄・陽広君)献上品(けんじょうひん)をわたす役目もしっかりやりたいです(弟・昊真ちゃん)。
◎東古川町・川船
囃子方
(右から)
長崎市立桜馬場中1年・高橋亜耶(たかはしあや)さん(13)
長崎市立諏訪小4年・青木勇誠(あおきゆうせい)君(10)
純心中1年・田崎杏(たさきもも)さん(12)
ここに注目!
根曳(ねびき)が歌う舟歌に合わせて、網(あみ)打ちをするところ。東古川町の川船は、どこの町よりスピードが速いのが自慢(じまん)です。それに合わせた囃子の早打ちもかっこいいです。
がんばりポイント
踊馬場で手ぬぐいを投げるのが楽しみ。東古川が一番良かった!と見ている人に喜んでもらえるように、みんなで心を合わせてがんばりたい。
◎本古川町・御座船(ござぶね)
囃子方
(右から)
長崎市立諏訪小4年・村田航志朗(むらたこうしろう)君(9)
長崎市立伊良林(いらばやし)小5年・大倉春真(おおくらはるま)君(10)
長崎市立上長崎小4年・高口粋(たかぐちすい)君(10)
ここに注目!
長采(ながざい)の目の前でバシっと船が止まります。着物の片肌を「おー」と言いながら脱ぐところは、みんなの気合が伝わってくると思います。
がんばりポイント
〆(しめ)太鼓をたたくので、手も姿勢(しせい)もまっすぐにして演奏します(大倉君)。リズムをたもつのがむずかしいけど、ていねいにたたきます(村田君、高口君)。
◎椛島(かばしま)町・太皷山(たいこやま)(コッコデショ)
采振(さいふり)
長崎市立梅香崎(うめがさき)中2年・長尾孔明(ながおこうめい)君(13)
太皷山
長崎市立諏訪小4年・市川大翔(いちかわはると)君(10)
ここに注目!
入場の時に、采振が棒(ぼう)の上に乗って、そりながら堂々と入場します。太鼓をたたきながら、そるところも見どころです。
がんばりポイント
力強く太鼓をたたくために、腕(うで)立てふせで筋力(きんりょく)をつけるようトレーニングをします(市川君)。そりにみがきをかけるため、腹筋(ふっきん)と背筋(はいきん)をきたえてがんばります(長尾君)。