F1第16戦ロシアGP予選トップ10ドライバーコメント

 2018年F1第16戦ロシアGP、予選トップ10に入ったドライバーたちが土曜日を振り返った。

■メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツバルテリ・ボッタス 予選=1番手

 今季オーストリアGPでポールを獲得して以来ずいぶんと時間があいてしまったから、とてもいい気分だよ! 

 FP3の後にいくらかの変更を施したところ、予選ではマシンの感触が改善した。予選中は、走行するたびにタイムを縮めているような感じで、Q3ではすべてをうまくまとめるだけでよかった。2回目のランでとてもいいラップを走り、そのタイムでポールを獲得した。とてもうれしい。

 今のところ僕らのペースはよさそうだ。金曜にはフェラーリやレッドブルとの差がわずかだったけれど、今日は強さを発揮できたと思う。明日もこのマシンは競争力を示してくれるはずだ。

 フェラーリも決勝で強いだろうが、このマシンは、彼らと優勝をかけて戦うチャンスをもたらしてくれるだろう。決め手になるのはスタートだ。いいスタートを切って、逃げ切ることを目標にしなければ。ターン2に向かうストレートはかなりの長さがあるから、後方のライバルたちがいいスタートをすれば、簡単に抜かれてしまうかもしれない。

 週末をいい形でスタートし、決勝に向けていいポジションを確保できた。とはいえ肝心なのは明日だ。先頭を維持できるよう全力で走るよ。

(タイトル争いをしているルイス・ハミルトンへのサポートについて聞かれ)僕は優勝を目指す。それが明日のレースへのアプローチだ。ポールからスタートするのに、それ以外の目標はあり得ない。

 ただ、僕らはチームで戦っている。ふたつの選手権がかかっているんだ。ルイスはセバスチャン(・ベッテル)に少しの差をつけ、僕にはとても大きな差をつけて、選手権をリードしている。それを常に心に留めておく必要がある。でもレースをスタートする時点では、僕は優勝を目指す。そしてその後の展開を見ていくよ。

■メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツルイス・ハミルトン 予選=2番手

 ここは自分にとって一番得意なサーキットだと思えたことがない場所だけど、それでもQ1はとてもうまくいった。Q2終盤、ハイパーソフトタイヤで走ったラップもとてもよかった。でもそれをQ3で再現することができなかった。最後のラップで0.2秒削っていたのに、ミスをしてしまったんだ。大きく膨らんでしまい、次のコーナーがうまくいかなくなった。

 ポールポジションを獲得できるだけのペースがあったとは思うけれど、今回はバルテリ(・ボッタス)の方がいい仕事をしたね。ここで1‐2を獲得できたことは、チームにとって素晴らしいことだ。これを明日、いい結果につなげるよう努力するよ。

 僕らはタイヤの使い方とマシンのセッティングの仕方に関して大きく改善したし、それが実証されてきている。ここではオーバーテイクが難しいから、レースはタイヤマネジメントと、誰が良いスタートを切るかにかかってくる。

 明日は懸命に攻めて走るよ。去年、バルテリが素晴らしいスタートを切ったのを見ただろう。勝つためには、同じことができるように全力を尽くさないとね。

■スクーデリア・フェラーリセバスチャン・ベッテル 予選=3番手

 マシンは昨日よりもよくなったと思う。予選はうまくやれたし、マシンのポテンシャルを最大限に生かしきることができたと考えている。問題は何もなかった。ただ僕らには、いまいち速さが足りていなかった。

 とはいえレースは明日だ。予選終盤の良い感触をレースに持ち込むことができれば、良いポジションにつけられると思う。すべてをうまくやりたい。スタート後にオーバーテイクのチャンスが必ずあるはずだ。グリッドからうまく発進する必要があるけれど、あまり良すぎると、ライバルを引っ張ってやることになってしまうね!

(2017年のロシアGPでは自分がポールで、3番グリッドのバルテリ・ボッタスにスタートで抜かれたことについて語り)さっき(今年ポールの)バルテリと話をして、去年ここで何があったかを思い出させたところだ。今年は逆のことができるかもしれない。そうなるといいね。

■スクーデリア・フェラーリキミ・ライコネン 予選=4番手

 今日の予選では、マシンが今週末のなかで最高の状態だった。Q3最後のアタックではとてもいいラップを走っていたのに、メルセデスの1台が僕の前で減速したために、そのラップをうまくまとめ上げることができなかった。

 マシンの感触はかなり良かったものの、十分ではなかったね。全体的にここで僕らは少し後れを取ったような状態で、今週末はずっとそんな感じだ。確かに理想的な状況ではないけれど、そういうこともある。オーバーテイクが容易なコースではないが、明日はベストを尽くしつつ様子を見るよ。

■ハースF1チームケビン・マグヌッセン 予選=5番手

 今日の予選には満足だ。またしてもトップ3チーム以外での最高位につけることができた。僕らにとってはポールポジションみたいなものだよ。良い気分だね。

 これ以上ない、最高の結果だよ。一箇所だけ、ターン2でミスがあった。縁石に乗り上げてしまって、そうなるとホイールスピンによってタイムを失うことになる。その時点では厳しいかと思ったが、なんとかいい走りを続けていき、ラップをまとめることができた。

 幸い(グリッド降格が決まっていた)レッドブルはQ2で走るのをやめた。つまり大勢のドライバーが(ユーズドの)ハイパーソフトを履いてスタートすることになるわけだ。それは僕らにとっていいことだよ。たとえばフォース・インディアやザウバーがトップ10のすぐ後ろから新品タイヤでスタートするようだったら、状況としては少し不利になっただろうからね。

 レッドブルはすぐに順位を上げてくるだろう。どこまで来るかが興味深いところだね。彼らが上位に浮上してくる可能性は十分あるが、僕らはトップ3チームのすぐ下の位置を目指していく。

■レーシング・ポイント・フォース・インディアF1チームエステバン・オコン 予選=6番手

 今日はマシンのパフォーマンスが本当に良く、この数戦で大きく進歩したことがはっきりした。

 6番手という結果には満足しているが、Q3最後のアタックでミスがあった。そのために、5番手のケビン・マグヌッセンと戦うことができなくなってしまったんだ。残念だけど、6番手からのスタートなら、明日チャンスが出てくると思う。

 レースでハイパーソフトがどのようなパフォーマンスを見せるかは本当に興味深いところだし、ウルトラソフトでスタートするマシンが後方に何台もいることも分かっている。戦略がどう展開するかを見守っていくが、今日の強力なパフォーマンスが、明日のレースで結果につながると信じている。

■アルファロメオ・ザウバーF1チームシャルル・ルクレール 予選=7番手

 今日の予選にはとても満足している。昨日から今日にかけてマシンが進歩したし、僕自身もドライビングを少し改善することができた。今週末、皆が努力してきたから、それがコース上の結果で報われたのは素晴らしいことだ。

 7番手は2018年シーズンこれまでのスタート位置としては僕にとって最高位だから、明日のレースにも期待している。

■レーシング・ポイント・フォース・インディアF1チームセルジオ・ペレス 予選=8番手

 マシンの感触には満足しているけれど、本当ならグリッドのもっと上につけることも可能だったと思う。僕の目標は5番手だったのに、Q3でのアタックが完璧ではなくて、タイムを少し失った。明日はスタートで順位を回復できるといいね。

 明日に関しては楽観的に見ている。長いレースになるだろう。最適なタイヤでスタートするわけではないから戦略が重要だ。硬めのコンパウンドを履いたトップ10圏外のマシンが、僕らにとっては脅威になるだろうね。Q2でウルトラソフトを履くこともできたけれど、最終的には周囲と同じ選択になった。

 ハイパーソフトを長持ちさせて、最初のスティントをできるだけうまく走る必要がある。チャンスはあると確信しているから、それを生かすために良い位置につけていなければならないんだ。

■ハースF1チームロマン・グロージャン 予選=9番手

 残念ながらQ3最後の走行ではアウトラップで渋滞にはまってしまったんだ。アタックを始める際にタイヤが冷えていたため、グリップを得られなかった。Q2でのアタックを再現できなかったことは少し残念だけど、こういうこともある。最後のふたつのコーナーで多くのマシンがかなり減速して列を作っていた。

 僕らはレースをハイパーソフトでスタートするが、後ろにはウルトラソフトのルノーが控えている。降格ペナルティを受けたマシンが何台かあったために、ルノーはQ2で走らなかったのに11位と12位からスタートする。

 レースがどうなっていくのかは分からない。僕らはベストを尽くすが、9番手はまったく望んでいた位置ではないよ。

■アルファロメオ・ザウバーF1チームマーカス・エリクソン 予選=10番手

 2台が揃ってQ3に進むことができるなんて、チームにとって素晴らしい結果になったね。今週末はずっと強さがあるし、明日もポイント獲得のチャンスに恵まれるはずだ。レースに向けても自信がある。好結果をかけて戦うことを楽しみにしている。

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