ヒロセホールディングス、ゾウの引っ越しをサポート アフリカゾウの国内繁殖事業に貢献

 重仮設業大手のヒロセホールディングス(代表取締役会長兼社長・廣瀬太一氏)はこのほど、仙台・秋田間のゾウの引っ越しをサポートした。

 仙台市の八木山動物公園と秋田市の大森山動物園では、八木山動物公園で飼育する雌のアフリカゾウ「リリー」(29歳)と大森山動物園で飼育する雌のアフリカゾウ「花子」(同)を交換し、自然繁殖が難しくワシントン条約でも海外からの輸入が禁止されているアフリカゾウの国内繁殖事業を試みている。

 今回、同社は秋田から運ばれてきた「花子」を積んだ檻をラフタークレーンでトラックから降ろし固定する作業の中で、クレーンのアウトリガーの張り出しに高さ2メートルの段差があることから、覆工板で高さ調整および反力架台を作り、搬入作業をサポートすることになった。

 当日は秋田から5時間かけて「花子」を運んできたトラックを、八木山動物公園のゾウ管理舎脇の道路に横付け。その後クレーンでの搬入作業に移り、1×2(メートル)・重さ360キログラム余の覆工板を5枚重ねた架台2カ所で張り出したアウトリガーを支持し、重さ約9トンの檻を荷台から持ち上げ、慎重に管理舎に引きいれた。作業は風の影響や檻の中でゾウが暴れる危険性などもあったが、終始バランスを保った安全作業で約20分で完了した。

 計画では、今月にも今度は八木山動物公園の「リリー」が秋田に引っ越す予定だ。

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