イーロン・マスク氏、テスラ会長職を辞任。CEOには残留
米証券取引委員会により、アメリカの電気自動車メーカー、テスラの創業者にして会長のイーロン・マスク氏が、同社の会長職を辞任したことが発表された。これは先日、マスク氏が自身のツイッターによって不正に株価を操作しようとし、米証券取引委員会に提訴されていた事案による。
なおマスク氏は同社の最高経営責任者としての立場は継続する。会長には新たに独立したメンバーが擁立されるとされ、具体的な人名は明かされていない。
背景には証券詐欺行為、すでに当局とは和解済み
事の発端は8月7日に、マスク氏が自身のツイッターで「自社の株を買い戻し、非公開化する資金を確保した」と投稿。これにより投資家を欺き、不正に同社の株価を高騰させたとして、米証券取引委員会がマスク氏を提訴していた。問題となったツイートは
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本件はすでに、マスク氏並びにテスラがそれぞれ2000万ドル(23億円)の制裁金を支払うことで和解が成立している。
マスク氏が手がけているのはテスラのみならず、スペースXによる宇宙開発事業など多岐にわたる。このスペースXは先日、大手ファッション通販サイトを運営する株式会社ZOZO 前澤友作社長が、民間人初の月周回旅行を契約したことでも話題になった。
一方で当のマスク氏は、過度の睡眠不足による睡眠薬の服用、ポッドキャスト配信中のマリファナ吸引などから「精神的に不安定な面があるのでは」という一部報道もあった。それだけに、マスク氏並びにテスラの今後の動向が注目される。