【台湾球界】元楽天・インチェが現役引退 日本では未勝利も新たな道へ

 10月となり選手の戦力外や引退のニュースを聞くようになった。これは避けては通れないことではあるが、裏を返せば選手自身のセカンドキャリアの始まりでもある。人生は野球よりも長いと言われるようにを野球辞めた後が本当の勝負といえるだろう。

  2006年から3年間、東北楽天ゴールデンイーグルスに在籍した左腕、インチェも今季限りでユニフォームを脱ぐことを決断し、第2の人生を歩むことになった。日本球界入りする前は誠泰コブラズ(※現在は解散)に入団し初年度から14勝、200奪三振を記録するなど球界を代表する左腕エースとして活躍。野村克也監督率いる楽天でも同様の働きを期待されたが、フタを開けてみると3年で14試合に登板も1勝もできずに帰国した。

  台湾に戻ってからは昨年までプロ3球団に所属し、今年からは社会人チーム「台湾人寿」でプレー。台湾球界のレジェンドとも呼ばれる張泰山ともプレーした。37歳となった今、球速は130キロ台とも言われているが、インチェは「来年はもう投げない」と話している。

  インチェを支えた球団関係者は彼の日本球界での経験を伝えることや若手の指導などベテランならではの働きに感謝の意を示しているという。来年は日本の独立リーグ球団の1つである徳島インディゴソックスでのコーチ研修が予定されており、指導者としての道を歩む。台湾は打高投低と言われ、なかなか台湾人投手が育たない状態。ぜひ、今の流れを変えてほしい。

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