選手と伴走者はともに競技者である 中田崇志さん(マラソン伴走者)

視覚障がい者マラソンに欠かすことのできない存在「伴走者」。日本第一人者・中田崇志さんが登場。

もともと陸上中長距離を行っていたが、2003年から「伴走者」に。伴走はただ選手と一緒に走るのではなく、選手の腕の振り、歩幅も合わせて走るため高いレベルの走力が求められる。

さらに、選手への声がけが重要だという。「辛い時に家族の話をしてラストスパートを鼓舞する」など、伴走をする選手それぞれに最も効果的な応援の声を掛ける。そして、声がけをする上で最も大事なことは信頼。「どんな励ましをしても、信頼関係が築けていなかったら響かない」という。

「もともと自分で行っていた陸上は個人で努力して、失敗しても個人の責任。ただ、視覚障がい者マラソンはチーム競技。伴走者の調子次第で選手の結果を左右してしまうこともあるので、プレッシャーがかかります。ただ、ゴールの瞬間は今までの個人競技とは違って、一緒に喜びを分かち合える楽しみがあります」

2020年東京パラリンピック。縁の下の力持ちである「伴走者」という競技者にも注目したい。


 中田崇志(なかた・たかし)

中田崇志さん (マラソン伴走者)

1979年10月23日生まれ 38歳 

株式会社NTTデータ所属

高校から陸上部に所属し、大学時代は全日本インカレ3000m障がい7位。その後NTTデータに入社、ニューイヤー駅伝出場。2003年雑誌で見た募集記事を見て伴走者に。

パラリンピックでは04年アテネで高橋勇市選手の伴走でマラソン金メダル。12年ロンドンは和田伸也選手の伴走で5000m3位。16年リオパラリンピックでは1500、5000mマラソンと出場3種目すべて入賞。スポーツ庁から「文部科学大臣表彰」を受賞。

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