台風24号、高炉・電炉とも被害は軽微

一部電炉、操業に影響も

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 強い勢力の台風24号が9月30日から1日にかけて日本列島を縦断し、鉄鋼各社の生産活動にも影響が出た。一部の工場では強風の影響による設備被害などで生産に支障が残る可能性もある。各社とも生産や出荷の影響を精査する一方、需要家への影響を最小限にとどめるよう対応を急いでいる。

 新日鉄住金は台風が接近した30日、台風被害に備え全国各地の製鉄所で高炉などの設備操業を一時見合わせた。安全を確認した設備から順次操業を再開している。生産影響は軽微にとどまる見通しだが、現在精査中としている。

 JFEスチールも台風接近に伴い西日本製鉄所などで一部設備操業を見合わせたが、すでに操業を再開した。神戸製鋼所、日新製鋼も大きな設備被害はなかった。

 電炉メーカーでは強風によって建屋の屋根がはがれるなど複数の被害が確認された。被害自体は軽微ながら、修理業者の作業待ちなどで一部では操業に影響が見込まれる。人的な被害は確認されていない。

 合同製鉄の船橋製造所(千葉県船橋市)では1日午前1時ごろ、強風によって製鋼建屋の屋根の一部がはがれ、穴が開いた状態となった。電気炉の上部ではなかったため生産設備や人的な被害はなかった。1日午後3時現在、屋根の応急処置で操業再開が可能か含め修理作業について検討中としている。圧延の操業は当面、ビレットの在庫で対応する。

 東京製鉄の田原工場(愛知県田原市)では強風のため30日夜から1日にかけて操業を見合わせた。強風により、スラグ処理ヤードの建屋の屋根の一部がはがれたほか、原料ヤードに二つあるシャッターの片方が損傷。スクラップの荷受けは行っているが、1日午後3時現在で修理業者の手配の都合もあり、数日程度は操業に影響する可能性が出ている。なお、東鉄の九州や岡山、宇都宮工場で被害はなかった。

 関西地区は30日夜の数時間、強風・大雨となった。このため中山鋼業、共英製鋼・枚方、新関西製鉄、合同製鉄・大阪、日鉄住金スチールなどが台風通過中の操業を停止した。中山製鋼所、大阪製鉄、岸和田製鋼は通常操業を続けた。共英・枚方、新関西・堺で屋根の一部がはがれたが、操業に影響はないという。姫路地区でも大きな被害はなかった。

 いずれも被害の大きかった9月上旬の台風21号に比べ通過時間が短かったことや、操業休止など事前対策を講じていたことで被害や影響を最小限にとどめた。