【MLB】救援でド軍支える前田健太に首脳陣は続々賛辞「世界一のために重要な戦力」

ドジャース・前田健太【写真:Getty Images】

強化責任者も絶大な信頼「ワールドシリーズ制覇の為に彼は重要な戦力」

 ドジャースは1日(日本時間2日)に本拠地ドジャースタジアムで行われたロッキーズとのワンデープレーオフに5-2で快勝し、6年連続での地区優勝を決めた。前田健太投手は打者2人を抑える完璧救援で勝利に貢献。ブルペン強化のためシーズン終盤から配置転換され、本来のポジションではない救援でチームを支える右腕に対して、首脳陣は賛辞を惜しまない。

 強化担当責任者のアンドリュー・フリーマン氏は「地区優勝したことで、最終的な目標を達成することを狙える位置につけることができた。地区優勝をすることはレギュラーシーズンにおける我々の目標だったし、我々は自信を持って10月に進んでいく」と6連覇を喜んだ後に、前田を称えた。

「ケンタは先発投手としてとても素晴らしかった。昨年同様、ワールドシリーズ制覇の為に彼は重要な戦力になる。チームの勝利に貢献してくれる力を彼が備えていると、大いに自信を持っている」

 ファーハン・ザイディGMも「ワールドシリーズ制覇が最終目標だが、我々は地区優勝することの難しさを今年学んだ」としつつ、前田の存在がいかに大きかったかを強調した。

「何よりもまず、彼はとても利他的な選手で、チームの状況を理解した役割を担ってくれる。今日の試合でも重要な2つのアウトを取ってくれた。彼は普段、対戦相手の中でもベストな打者が登場する場面で投げてくれる。相手のラインナップの中軸と対戦する機会が非常に多い。チームの一員として、このような本当に素晴らしいチームプレーヤーを抱えること誇りに思う」

昨年も救援でワールドシリーズ進出に貢献「非常に大きなピースだった」

 そして、最も近くで見ているリック・ハニカット投手コーチも前田に絶大な信頼を寄せる。

「ケンタは信じられないくらいの活躍をしている。先発だろうが、救援だろうが関係ない。彼はマウンドに上がり、チームの為に持てる力を毎回全て出し切ってくれる。昨年、彼は(与えられた)役割を受け入れてくれた。(チームにとって)非常に大きなピースだった。そして今年も同様の働き方をしてくれている。我々が現在プレーするうえで大きな戦力となっている」

 この日は、2人目の打者のダールを空振り三振に仕留めてガッツポーズを繰り出し、雄叫びをあげたが、「あれは良かった。あれこそが彼の(本来の)姿だ」と、気持ちのこもった投球を絶賛している。

 ポストシーズンでもしびれる場面での登板が多くなりそう。前田が昨年のような投球を見せることができれば、ドジャースは30年ぶりの世界一に大きく近づくはずだ。(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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