長崎くんち 庭見せ 豪華展示にワクワク

 長崎くんち(7~9日)を前に踊町が傘鉾(かさぼこ)や曳(ひき)物、本番で使用する衣装を披露する「庭見せ」が3日、長崎市内であった。見物客らは各町の豪華な展示に見入っていた。

 今年の踊町は紺屋、大黒、出島、小川、東古川、本古川、椛島の7カ町。

 このうち染物屋を意味する町名にちなみ、染め仕事を表現する本踊(ほんおどり)を奉納する紺屋町は、踊子(おどりこ)6人や町内15人の子どもたちの色鮮やかな着物をお披露目した。

 唐子獅子踊を奉納する小川町は、新たに寄贈された獅子頭の一つや仔獅子、長崎刺繡(ししゅう)で鯉(こい)や葦(あし)などをあしらった傘鉾の垂れなどを飾った。

 東古川町は、宝船と波しぶきの模様を背中に描いた戦前の大太鼓役の衣装を展示。川船をライトアップした。母親と訪れた長崎大医学部1年の林田響子さん(19)は「5歳の時から母の影響でくんちが好き。本番が楽しみで仕方がない」と笑顔で話した。

 くんち本番は台風25号の接近で開催が懸念される。諏訪神社によると、6日夕に7日の奉納踊りの有無などを最終決定するが、今後の台風の動向次第で決定を前倒しする可能性がある。

采振(さいふり)や根曳(ねびき)の衣装などが飾られた本古川町の「庭見せ」=長崎市古川町

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