2018年パ打撃タイトルは日本人の独壇場 大注目は西武・山川&浅村の「打点王」

西武・山川穂高【写真:荒川祐史】

西武・秋山が3度目の最多安打をほぼ手中に、山川は50本塁打に期待

 現時点ではNPBのペナントレースは10月13日に終了する予定だ。シーズン最終版、個人成績もほぼ形勢が見えてきた。打撃タイトル各部門の状況を見ていこう。

パ・リーグ

〇安打
1秋山翔吾(西)192
2浅村栄斗(西)171
3柳田悠岐(ソ)164
4源田壮亮(西)162
5吉田正尚(オ)160

 最多安打は西武の秋山が自身3度目の獲得を確実にしている。西武は残り2試合。秋山の2度目のシーズン200本安打は厳しい状況だ。

〇本塁打
1山川穂高(西)47
2柳田悠岐(ソ)35
3浅村栄斗(西)31
3松田宣浩(ソ)31
5中村剛也(西)28

 西武の山川が初タイトルに「当確」といってもいいだろう。同じく残り2試合で、平成では松井秀喜氏以来の日本人選手のシーズン50本塁打に注目が集まる。

〇打点
1浅村栄斗(西)124
2山川穂高(西)122
3中田翔(日)104
4柳田悠岐(ソ)100
5井上晴哉(ロ)92

 西武の浅村、山川が激しく争っている。浅村が獲得すれば2013年以来2回目となる。同数でタイトルを分け合う可能性もある。同一チームで2人の打点王となればNPB史上初となる。

〇盗塁
1西川遥輝(日)41
2中村奨吾(ロ)38
3源田壮亮(西)34
4金子侑司(西)31
5中島卓也(日)28

 日ハムの西川とロッテの中村が激しく競り合っていたが、西川は10月1日の西武戦から3試合連続盗塁、10月3日の西武戦では1試合3盗塁と荒稼ぎをして中村を突き放しつつある。西川は41盗塁でわずか3盗塁死、成功率.932と驚異の数字だ。中村は38盗塁14盗塁死の成功率.731走塁技術にはかなりの差があるといえる。日本ハムは残り3試合。西川が盗塁王を獲得すれば3回目となるが、キャリアハイの2014年、43盗塁を上回ることができるだろうか。

〇打率
1柳田悠岐(ソ).353
2秋山翔吾(西).324
3近藤健介(日).321
4吉田正尚(オ).316
5浅村栄斗(西).306

 ソフトバンク、柳田が自身2度目の首位打者を確実にしている。柳田の.350超えは2度目。過去複数回の.350超えは11人しか達成していない大記録だ。

 打撃主要部門5傑には、外国人選手が1人も出てこない。規定打席以上の外国人選手はソフトバンクのデスパイネ、オリックスのロメロ、日本ハムのレアードの3人しかいないうえに、3人とも打率.230台と不調だった。昨年はデスパイネが本塁打、打点の2冠、一昨年はレアードが本塁打王だっただけに、今年は日本人打者の躍進と外国人打者の不振が目立った年だといえそうだ。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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