キヤノンMJ、金属技研へ3Dプリンター納入 金属部品の量産型

 キヤノンマーケティングジャパン(本社・東京都港区)は、金属加工会社の金属技研(本社・東京都中野区)へ3Dプリンターの量産用中型機「プロX・DMP320」1台を納入したと発表した。

 金属3Dプリンターではアルミやチタン、スチール、マレージング鋼といった幅広い材料粉末をレーザーで溶融・造形することができ、キヤノンMJは米国・3Dシステムズ社(本社・サウスカロライナ州)の代理店として2年前から販売してきた。

 従来は試作用での導入が多かったが、今回の金属技研向けは航空宇宙や自動車部品の量産を狙いとしたもの。より実用段階へとシフトが進む中、キヤノンMJは大型機の「DMPファクトリー500ソリューション」でも商機が拡大すると見て、同プリンター事業を強化していくとしている。

 金属技研はこれまで3Dプリンターで2台の電子ビーム造形装置と1台のレーザー積層造形装置を保有してきた。今回で4台目となり、従来のレーザー積層造形装置と比べ1・4倍の大型機を導入することで量産性や複数部品の造形によるコスト低減を図る。

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