オリオールズがショウォルター&デュケットを解任 新体制へ

今季両リーグワーストの115敗を喫したオリオールズはバック・ショウォルター監督とダン・デュケット野球部門副社長(実質的なGM)が今季限りで球団を去ることを発表した。チーム再建に向けて新たな体制でのチーム作りに着手することを決断したようだ。

球団は公式発表のなかで、デュケットに代わる編成責任者を球団の外部から招へいする意向を明らかにした。デュケットの後任が決まるまでの間は選手育成部門のディレクターであるブライアン・グラハムが暫定的にデュケットの後任を務めることになっている。

ショウォルターは2010年途中からオリオールズの監督を務め、2012年からはデュケットとのコンビを結成。2人が築き、育て上げたチームは2012年からの5シーズンで3度のポストシーズン進出を果たしたが、2016年のワイルドカード・ゲームで敗退すると、チームは崩壊の一途を辿った。今季は47勝115敗という屈辱的な成績で地区最下位に低迷。シーズン115敗は球団ワースト記録だった。

今季のオリオールズは開幕から負けが大きく先行し、早々にポストシーズン進出争いから脱落。マニー・マチャド、ザック・ブリットン、ケビン・ゴーズマン、ジョナサン・スコープ、ダレン・オデイといった主力選手を次々に放出し、再建に向けて舵を切った。今後は新たな編成責任者と監督のもとで本格的なチーム再建を進めていくことになる。

編成責任者、監督とも現時点では具体的な名前は挙がっておらず、オリオールズはチーム再建に適した人物を球団の外部を中心に探していくことになる。近年は「勝負モード」のシーズンが続いていたため、マイナー組織もそれほど充実しているとは言えず、今季の主力大放出に伴って獲得した若手有望株らを軸としたチーム作りが進められていくはずだ。ショウォルター&デュケットによる一時代が終わり、一度もポストシーズンに進出できなかった2000年代のような厳しい時期が続くことになるかもしれない。

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