バス運転士、人材確保へ 各社あの手この手

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バスを運転する大分交通の女性運転士、三浦鏡圭さん

 県内のバス会社で運転士の人手不足が深刻化している。各社は人材確保のため、大型2種免許取得費の補助制度や入社祝い金の導入、定年退職後の再雇用などの対策を図る。採用の裾野を広げようと、女性や、高卒者を大型2種免許の受験資格が得られるまでの3年間、別部署で研修する「養成運転士」として採用する動きが広がっている。

 大分交通(大分市)は9月から運転士として入社した人に対し、最高15万円を支給する祝い金制度を新設した。同社の運転士(フルタイム)は現在約140人だが「少なくともあと8人は採用したい」(同社乗合課)とする。平均年齢は47歳で、将来の退職者数も考慮すると「運転士不足は危機的状況。ダイヤや路線に影響が出かねない」と懸念する。

 大分バス(大分市)も運転士(約300人)の6~7割が50歳以上で高齢化が進む。同社人事課は「5~10年後を見越すと、さらに人手不足は深刻化するだろう」とみる。求職者との接触回数を増やそうと、月1回、会社説明会を開いている。女性限定の説明会も設け、運転士の仕事をPRする。高卒者採用にも力を入れていく方針で「地元の公共交通の担い手を開拓していきたい」とする。

 運転士の定着率向上のため、働き方の見直しなどを進める亀の井バス(別府市)。不規則な勤務体系となるため、月1回は土日に連休が取得できるようシフトを調整。正社員の賞与は業績連動とし、新築の独身寮も整備した。

 社員からの紹介で入社試験受験者が出た場合は最高2万円の報奨金を支給する。田中信浩社長は「コストはかかるが貴重な戦力確保のための必要経費。採用の門戸を広げたい」。

 各社とも人手不足対策に活路を見いだすのが女性と高卒者の採用だ。

 大分交通の女性運転士、三浦鏡圭(きょうか)さんは2016年から同社が実施している運転士体験会に参加し、入社した。「以前からバス運転士の仕事に憧れがあり、チャレンジした」。亀の井バスの女性運転士、伊藤三津子さんは「実績を積めば女性も男性も関係なく認められる仕事」とやりがいを話した。

 養成運転士は大分交通2人、大分バス2人、亀の井バス3人|がそれぞれ運転士デビューに向けて、各社の案内所などで研修している。