NPB複数球団も関心 台湾の3冠王・王柏融が独占激白「ぜひ日本で活躍したい」

©株式会社Creative2

インタビューに応じた台湾・ラミゴモンキーズの王柏融【写真:篠崎有理枝】

「打撃、守備、走塁、全部を見て欲しい」

 2016年、17年シーズンに2年連続4割を打ち、昨シーズンは3冠王にも輝いた台湾・ラミゴモンキーズの王柏融外野手。台湾では実働3シーズンで海外移籍が可能となるため、日本からも複数の球団のスカウトが視察に訪れている。今オフの動向に注目が集まっている25歳の大砲に、ラミゴモンキーズの本拠地、桃園国際棒球場で日本球界入りの可能性や今シーズンの成績などについて聞いた。

 王は日本でプレーする可能性について「ぜひ日本で活躍したいし、ずっとそう思っていました」と語った。移籍先については、FAではなくポスティングシステムによる海外移籍のため、決定権はラミゴ球団にあるが、重要だと考えている条件は「コンスタントに出場できる環境です」と答えた。日本からスカウトが視察に訪れていることもニュースを見て知っているといい「日本のスカウトには打撃、守備、走塁、すべて大事なので全部を見てほしい」と、自信をのぞかせた。

 16年には打率.414を記録し新人王とMVPを同時受賞。17年も打率.407と2年連続4割越えをマークし、178安打、31本塁打、101打点を挙げ3冠王を獲得。24歳でほとんどのタイトルを手にしたが、「1試合1試合挑み、体が健康であることが大事だと考えていました」と、今シーズンに挑む気持ちに大きな変化はなかったという。それでも、今シーズンも打率.352と3割越えをマークしているものの、これまでの2年間に比べ数字を落とし、打率ランキングも現在3位。もともとホームランバッターではなく、中、長距離打者だというが、ホームランの数も16本と半分に減った。

「今年は考えすぎてしまい、自分のパフォーマンスに影響が出ました。打席に入るときも、周りからのプレッシャーを感じてしまった。打撃の時にリズム、流れがつかめませんでした。これまでの2年間はスムーズな打撃ができましたが、今年はそれができなかったので、あまり打てなかったと思います」と、これまでの成績を意識してしまったことが原因だと分析している。

 また、3年目となる今年は投手の配球も変わってきたというが「相手の失投を打てなかったことが一番の原因です」と反省を口にした。

 それでも、日本で活躍する自信はあると力強く話す。

「自信がないと、日本に行ってからあっという間に淘汰されてします。バッティングだけでなく、守備にももちろん自信があります。どんなプレーをするにも自信がないと負けてしまいます」

 日本で成功するために大切だと思うことを尋ねると「環境に適応することが大事だと思います。チームの環境に慣れる、文化に適応する。それが一番大事だと思っています」という答えが返ってきた。それでも「日本語はまだ勉強していないです」と、はにかみながら笑顔を見せた。

昨年は則本から特大の一発 日本で活躍しMLBに挑戦する夢も

 以前から「メジャーリーグでプレーしたいという思いがある」と話していた王だが、今でもその思いは変わっていない。ただ、先のことはまだわからないと話す。

「日本で活躍してメジャーに行きたいという気持ちはあります。その気持ちは常に持っています。でも、シーズンが終わってみないとどうなるかわかりません。次のステップに行ってみないと、その後どうなるかわからないので」

 日本でのプレーについても「まだ日本に行けるかわからないので何も考えていませんが、もし日本に行けたら、対戦したい投手なども出てくると思います」と、具体的なイメージはまだないようだ。

 11月7日には、侍ジャパンとチャイニーズ・タイペイの試合が行われる。代表に選出されれば、日本のファンの前でプレーすることになるが「グラウンドでの活躍に注目してほしいです。具体的にはバッティングです」と話す。

 17年にヤフオクドームで行われた侍ジャパン壮行試合にCPBL(台湾プロ野球リーグ)代表として出場。則本昂大投手(楽天)からバックスクリーンに特大の本塁打を放ち、日本球界にその名を轟かせた。王は日本のファンに対し「福岡での試合で活躍してから、注目してもらっているので、感謝しています。もし日本で活躍する時が来たら、自分の最高のプレーでファンの皆さんに還元できたらいいなと思っています」とメッセージを送った。

 台湾でのニックネームは「柏融大王」。前人未踏の記録を打ち立てた「大王」のプレーを、日本で見られる日が楽しみだ。(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)