「構成資産、積極的保全を」 県民会議が宣言採択

 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界遺産登録推進県民会議が5日、長崎市内であり、構成資産の積極的な保全活動に官民一体で取り組むことや、広域的な交流人口の拡大を目指す宣言を採択した。
 世界遺産登録を受け、会議名を「県世界遺産保存活用県民会議」に変更。会長に就いた宮脇雅俊県商工会議所連合会会長はあいさつで「登録はゴールではなく、世界の宝になった資産を地域の活性化にどう生かしていくかが大切」と協力を求めた。
 来賓の前知事、金子原二郎参院議員は「地域の信者の方々と一体となり、中身をより充実したものにしていくことが課せられた使命」と話した。谷川弥一、北村誠吾、冨岡勉、西岡秀子各衆院議員も登壇し、登録を祝福した。
 中村法道知事は「構成資産だけでなく、キリスト教の伝来期と復活期を含むストーリーを発信し、県内に登録効果を波及させる工夫を重ねたい」と述べた。知事と構成資産がある自治体の首長らは登録認定書のレプリカを披露。文化庁の鈴木地平文化財調査官の講演もあった。

世界遺産登録認定書のレプリカを披露する自治体の首長ら=長崎市大黒町、ホテルニュー長崎

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