平成9(1997)年の主な出来事

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 神戸の連続児童殺傷事件や銀行・証券業界の相次ぐ不祥事、経営破たんなど、21世紀の次世代に引き継ぐべき社会構造、システムが根本から試され、実は想像以上に脆弱(ぜいじゃく)だった実態が白日の下にさらされたーそんな表現が決して大げさでない1997年(平成9)年だった。
 長崎県内でも激震が相次いだ。談合事件は後を絶たず、業界、政界を黒い霧が覆った。被爆地・長崎では中心碑の現在地保存で激しい論議が巻き起こった。原爆病認定を争った松谷訴訟では二審でも原告が勝訴。敗訴の国側の出方が注目された。基地の街・佐世保では、日米の安保再定義に伴うガイドライン見直しなどで揺れた。
 一方、諫早湾干拓事業は環境問題、公共工事の在り方なども絡め、関心を呼んだ。また高田知事の5選不出馬表明は県政界の新たな胎動を生み出した。古代史ブームといわれる中、原の辻遺跡が国指定史跡となり、保存整備が始まった。