【台湾プロ野球】球界初の完全試合 統一のR.ベルドゥ―ゴが達成

 10月7日、台湾プロ野球で歴史的な記録が生まれた。統一ライオンズに所属する助っ人、ライアン・ベルドゥーゴが球界初の完全試合を達成した。台湾球界は今季で29年目を迎えるがこれまで誰も成し遂げたことはなかった。

  ベルドゥーゴは2008年ドラフト会議でジャイアンツから9巡目(全体267番目)指名を受けて入団した先発左腕。その後はロイヤルズやレッドソックス、アスレチックスなどを渡り歩いてメジャー昇格は1度きり。マイナーでは通算234試合で58勝を挙げた。

  そして今季から台湾へ活躍の場を求め、入団した統一でも先発投手として昨日の試合前の時点で7勝を記録する活躍をみせた。台湾球界では不調や故障に悩まされるとなかなか1年を通じてチームに在籍することは難しいこともあってここまでベルドゥーゴはよい働きをしているといえるだろう。

  迎えた中信兄弟戦では初回を簡単に3者凡退に抑えるとその後も緩急を使った投球で相手打線を手玉にとっていく。好投するベルドゥーゴを援護したかったが、味方の統一打線も相手先発、ニック・アディントンから得点できずに打撃戦が魅力の台湾球界において非常に珍しい両軍無得点のまま試合は最終回を迎えた。

  9回もマウンドに立ったベルドゥーゴは援護がないままこの回も3人で抑え、延長戦の可能性もあった。だが、その裏に先頭打者として打席に立った郭阜林が左中間スタンドへの劇的なサヨナラ弾を放ち試合終了。決着と同時にベルドゥーゴの完全試合達成が決まった。  

  ベルドゥーゴにとって台湾での経験は実績を残すとともにメジャー球団に戻るためのきっかけづくりとなる。シーズン終了直前に偉大な記録を打ち立てたことは今後の大きな自信となるだろう。

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