“動”から“静”の競技へコンバート パワーリフティング・森井大輝選手

アルペンスキー銀メダリスト・森井大輝選手がパラパワーリフティングの選手として登場。

練習場所を訪れてまず驚くのは、腕の太さだ。ベンチプレスの要領でバーベルを挙げるパワーリフティングの練習で鍛えたのかと思いきや、「チェアスキーのトレーニングでこの腕になりました」と笑った。

 世界が認めるチェアスキー界のトップ選手・森井選手は現在、冬季競技のアルペンスキー座位の部から夏季競技のパラパワーリフティングへ転向。2020年東京パラリンピック出場を目指している。決意した時期は、18年平昌パラリンピックの前。トレーニングで取り入れていたベンチプレスで重いバーベルを挙げることが得意だったという。

「チェアスキーとパワーリフティング、一瞬にかける集中力はどちらも同じ。スキーは筋肉があって体重が重い方が滑走のスピードが上がるので、今のトレーニングもチェアスキーに役立つ」

夏冬競技への相乗効果だけでなく、「自分がさまざまな競技に挑戦し続けることで、障がいを持った子供達に夢を持ってもらいたい」という願いも込められている。

2020年東京パラリンピックにはベテラン“チェアスキーの森井大輝”としてではなく、新人“パワーリフティングの森井大輝”としてメダルを狙う。

 


森井大輝(もりい・たいき)

森井大輝選手 (パワーリフティング)

1980年7月9日生まれ 38歳 トヨタ自動車所属。

4歳からスキーを始める。高校2年生の時に交通事故で脊髄を損傷。1998年長野パラリンピックを病室で見て、チェアスキーを始める。パラリンピックはアルペンスキー競技で02年ソルトレイクシティ大会から5大会連続出場。最高成績は06年トリノ大回転、10年バンクーバー滑降、14年ソチのスーパー大回転、18年平昌の滑降で銀メダル。ワールドカップでは3度のシーズン総合王者。20年東京ではパラパワーリフティングで夏季大会出場を狙う。

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