【平成の長崎】「犯人の特徴は?」 金融など窓口職員 人相当てコン挑戦 平成9(1997)年

 松浦署は、金融機関の窓口担当者を対象にした防犯講習会で、抜き打ちの「犯人特徴はこれだ?」コンテストを実施した。参加者は事前に知らされておらず、突然の記憶力テストに四苦八苦しながら回答していた。
 強盗の早期解決には犯人の正確な目撃情報が不可欠。事件発生時のとっさの記憶力、判断力の必要性を認識しようと開いた。
 同署管内の銀行や郵便局、農協、漁協の窓口担当者27人が参加。まず1分弱の模擬訓練で、強盗役の同署員が迫真の演技で度肝を抜いた後、犯人の人相、着衣など31項目をチェックする用紙を配布。参加者は予定外のことに思わず苦笑、頭をひねりながら記憶の糸を手繰り寄せた。
 結果は平均56点。80点をマークし優勝した県民信用組合の王田さん(30)は「もともと怖くてもじっと見る方なので、幸いしたのかも。今回の体験を生かして、これからは上から下まで細かく見たい」と話していた。
(平成9年10月24日付長崎新聞より)
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強盗発生時のとっさの記憶力を試した「犯人の特徴はこれだ?」コンテスト=松浦署

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