【MLB】ヤンキース地区Sでミス連発の審判に批判続出 「笑ってしまうほど酷い試合」

ヤンキース対Rソックス戦で一塁塁審を務めたアンヘル・エルナンデス氏【写真:Getty Images】

4回までにチャレンジで3度判定が覆る

■レッドソックス 16-1 ヤンキース(日本時間9日・ニューヨーク)

 ヤンキースは8日(日本時間9日)、本拠地での地区シリーズ第3戦でレッドソックスに1-16で敗れ、1勝2敗と宿敵に王手をかけられた。伝統の一戦で宿命のライバルに追い詰められ地元メディアから批判を浴びているが、厳しい視線を突きつけられているのが一塁塁審のアンヘル・エルナンデス氏だ。ポストシーズンの大一番でまさかの誤審3連発で地元メディアから「笑ってしまうほど酷い試合」「ヤンキースよりも酷い」と大バッシングを受けている。

 本拠地ヤンキースタジアムで歴史的大敗を喫したヤンキース。3回6失点のエース右腕ルイス・セベリーノ投手やアーロン・ブーン監督もファンやメディアから批判を受けているが、最も悪目立ちしたのは審判だった。

「アンヘル・エルナンデス審判はア・リーグ地区シリーズ第3戦でヤンキースよりも酷い試合をする」。こう特集したのは地元紙「USAトゥデー」だった。

 誤審3連発の皮切りは2回裏だった。ヤンキースのグレゴリアスは一塁方向にバントを試み、一塁のエルナンデス塁審は一旦セーフと判定したが、チャレンジの結果、アウトと発覚。3回にはヤンキースのトーレスが遊ゴロでアウトと判定を下したが、ヤンキース側のチャレンジでセーフと発覚。そして、4回グレゴリアスは併殺打となったが、再びアウトのコールはヤンキース側のチャレンジで覆ると、誤審のハットトリックが完成した。

 中継局TBSでポストショーの解説を務めた元レッドソックスのペドロ・マルティネス投手も「アンヘルは酷かった。メジャーリーグはアンヘルについてどうにかしなければいけない。彼がMLBを何度訴えようが、関係ない。彼は最低の審判だった。我々の番組開始が遅れた最大の理由だ」と一刀両断したという。

 エルナンデス氏は常日頃から誤審連発で評価が低く、昨年夏にMLBに対してワールドシリーズなどの大舞台を任せられず、昇級できない理由は人種差別と訴え出て物議を醸していた。

米ヤフースポーツでもエルナンデス氏の誤審を特集

 米ヤフースポーツでも「アンヘル・エルナンデスの誤審と、なぜMLBの上司への訴訟が失敗なのか」と特集。今季メジャー最大級の大一番で悪目立ちした審判を厳しく批判している。

「宿敵レッドソックス相手に、ヤンキースがプレーオフ史上最大の敗戦を喫した注目の試合で誤審を1回することはまずい。2度のヘマは受け入れ難い。3度のしくじりは無能の極みだ。もしも、アンヘル・エルナンデスが昇級せず、自分に相応しいと信じる責任を与えられない理由があるとすれば、その元凶は全くもって適性がないという事実だろう」

 誤審連発で大一番を任せられない理由を人種差別と主張するエルナンデス氏の適性に疑惑の視線を投げかけている。

 地元紙ニューヨーク・ポストも「ヤンキース対レッドソックス戦のアンパイアは笑ってしまうほど酷い試合を見せた」と異例の特集。「ルイス・セベリーノは月曜日の夜、アンヘル・エルナンデスと比べたら間違いなく見事だった。ヤンキースのエースは4回に交代される慈悲を受けたが、一塁塁審のエルナンデスは逃げ場がなかった」と断罪されている。

 歴史的大敗のヤンキース以上にバッシングを受けているエルナンデス氏だが、メジャーファンと両軍にとって好ましからざる状況がすぐそこに待ち構えている。

「最高のオチ:エルナンデスは火曜日の第4戦で球審を務める予定だ」とUSAトゥデー紙が皮肉たっぷりに特集を締めくくっている。誤審3連発のエルナンデス氏は名誉挽回できるだろうか。(Full-Count編集部)

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