科学進歩の課題解決へ結束を 京都、STSフォーラム閉幕

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STSフォーラム年次総会で声明を発表する尾身理事長(京都市左京区・国立京都国際会館)

 京都市左京区の国立京都国際会館で開かれていた科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム(STSフォーラム)の第15回年次総会は9日、閉幕した。「持続可能な発展」をテーマに講演などを行い、科学技術の進歩によって生じた課題の解決に向け、結束を強める方針を確認した。

 総会最後の全体会議では、新しい抗生物質の開発につながる研究で2009年にノーベル化学賞を受賞したイスラエルのアダ・ヨナット氏が「新しい抗生剤を使うことで新種の耐性菌が広がっているが、企業はさらなる研究開発に十分投資していない」と述べ、企業の姿勢を問題視した。このほか、複数の登壇者から未来の科学者を育てるという視点で「事実を覚えるだけの教育システムを変えるべきだ」との意見が出た。

 主催したNPO法人の尾身幸次理事長は今総会の声明を発表。再生エネルギーの技術革新やICT(情報通信技術)の発展に力を注ぐとともに、環境保全やプライバシー保護といった問題の解決に一層貢献する意思をアピールし、3日間の討議を終えた。