古河ユニック、安全機能強化モデル追加 トラック搭載型クレーン

 古河機械金属は、中核事業会社である古河ユニックがトラック搭載型クレーン「ユニッククレーン・G―FORCE」シリーズに、厚生労働省による移動式クレーン構造規格の一部改正に対応した安全機能強化モデルを追加し、販売を開始した。定格荷重を超える恐れがある場合に警告を発する機能を備えた「ML警報型」と、定格荷重を超えた場合に作動が自動停止する「ML停止型」を追加し、ML停止型には高度な油圧制御技術を生かし、複雑な連動操作を半自動運転する機能をプラスした高機能モデルの設定も追加した。販売目標は年間6500台。

 今回のモデル追加に合わせ、16年11月以降に実施してきたフルモデルチェンジ時と比べ基本機能もグレードアップした。クレーンの格納作業を効率化する「全自動格納」や、ブームの架線などへの接触事故を防止する「高さ制限装置」を標準装備したほか、塗装品質も下塗りに防錆力の高いカチオン電着塗装の採用に加え、中塗り工程を追加した2層コートで外観品質と防錆性を向上した。

 また、ラジコンでのつり荷重の表示が好評の新型「液晶ラジコン」「液晶ラジコンJOY」はつり荷重だけでなく定格荷重や負荷率などのクレーンの状態表示にも対応。さらに過積載の防止に役立つ「つり荷重の加算表示機能」にはフルモデルチェンジ機発売以降に要望のあった車両の最大積載量超過を知らせる「過積載時警報機能」も追加した。2月の移動式クレーンの構造規格の一部改正により、つり上げ荷重3トン未満の移動式クレーンには過重計以外の過負荷を防止する装置が義務付けられた。現在は経過措置期間で従来モデルの販売が認められているが、来年3月以降は改正後規格に準拠した製品のみの製造となる。

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