建築当時の駅舎 明治の趣復元 上越 トキ鉄二本木駅改修

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一部が建築当初の姿に復元された二本木駅=上越市中郷区
1971年の二本木駅。しっくいの壁や腰板など建築当初の姿が一部に残っていた(えちごトキめき鉄道提供)

 新潟県上越市のえちごトキめき鉄道は10日までに、二本木駅(上越市中郷区)の外観などのリニューアル工事を終えた。駅舎の一部を1910(明治43)年の建築当初の姿に復元。駅舎本屋など駅構内にある7棟の建造物について、来年にも国の有形文化財への登録を目指す。同社は鉄道ファンらの誘客につなげ、「地域と駅を活性化したい」としている。

 二本木駅の改修工事は市の歴史的建造物等整備支援事業の補助金750万円を活用し、8月から実施していた。同駅には県内で唯一、折り返し線で列車の進行方向を変える「スイッチバック」があり、鉄道ファンらの人気を集めていることから、トキ鉄は駅舎本屋などを歴史的建造物として国有形文化財に登録し、さらなる誘客を図りたい考えだ。

 駅舎本屋の改修工事では過去の外観の資料が少ないなど課題があったものの、一部に建築当初の姿が残っていた71(昭和46)年の写真を参考に再現。トタンなどでできていた外壁を撤去し、一部に残っていた明治期のものと思われるしっくいを塗り直すなどの作業をした。損傷が激しかった部分を除いてなるべく新たな建材を使わず、明治期の味わいを最大限に出した。駅名を表示する看板もレトロな雰囲気のものにした。

 国有形文化財への登録を目指す建造物には、同じく明治時代に建築された赤れんが造りの油庫や、昭和初期に建てられたホーム待合室などもあり、待合室の乗り場案内看板をアクリル板で保護するなどの作業もした。えちごトキめき鉄道は「スイッチバックや駅舎本屋の外観のほかにも、見どころがたくさんある」と強調する。

 また地域活動のために、駅舎内にあるコミュニティースペース「さとまるーむ」に空調を設置した。

 13日午前10時から、二本木駅のリニューアル記念セレモニーと二本木駅鉄道まつりが開かれる。セレモニーでは、同駅に隣接する日本曹達がかつて製品輸送に利用し、その後トキ鉄に寄贈され駅前に展示されることになったタンク車の車輪の除幕式などが行われる。鉄道まつりではトキ鉄社員による駅構内のガイドツアーなどを予定している。

 問い合わせはえちごトキめき鉄道販売課、025(543)7360。