高齢ドライバー事故減らそう 横浜で交通安全教室

 高齢ドライバーによる事故を減らそうと、65歳以上の高齢者を対象にした交通安全教室がこのほど、横浜市港北区の菊名ドライビングスクールで開かれた。高齢ドライバーら約20人が参加し、安全運転に関する助言を指導員から受けたほか、衝突防止の補助機能などが搭載された車に試乗した。港北署と同区、同スクールの共催。

 県警によると、今年の交通事故による死者は9月末現在で111人(前年同期比15人増)。うち65歳以上のドライバーが関係する事故の死者は24人で、全体の2割を占める。

 教室では、加齢に伴って判断能力などが衰えがちになることを踏まえ、高齢ドライバーにハンドルやアクセル、ブレーキの操作、安全確認の方法など運転の基本を改めて周知。認知機能の低下やアクセルとブレーキの踏み間違えなどについても説明を受け、教習所内のコースを運転した。

 神奈川トヨタ自動車の協力で、障害物を検知して自動で停止したり、駐車時のハンドル操作を自動的に行ったりする機能を搭載した車にも試乗した。参加した同市都筑区の男性(70)は「加齢とともに運転に必要な能力は衰える。自分の力をよく把握して運転したい」と話した。同スクールの校長(64)は「交通安全の拠点として、今後も地域に開かれた取り組みをしたい」と述べた。

高齢ドライバーらが自動ブレーキ機能などを体験した交通安全教室=横浜市港北区の菊名ドライビングスクール

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