日鉄住金テックスエンジ、「君津総合センター」が完成 複数拠点を集約、社内連携強化

 日鉄住金テックスエンジ(本社・東京都千代田区、社長・藤野伸司氏)が新日鉄住金・君津製鉄所(千葉県君津市)構内に建設していた新たな事務所棟が完成し、11日、現地で竣工式が開かれた。同製鉄所構内に分散していた複数の拠点を新施設に集約し、社員の連携強化や業務効率化を目指す。移転作業を経て22日にも業務を始める予定だ。

 新施設「君津総合センター」は鉄骨造3階建て・延床面積3930平方メートル。君津製鉄所の設備対応にあたる社員を中心に約650人が勤務する。現在は同所構外にある君津支店の機能も来年2月をめどに新施設に移す。

 式には君津支店長の谷口弘志執行役員ら約40人が出席し、新施設での業務の安全などを祈願した。

 テックスエンジは機械、電計、建設の各事業部門を持ち、新日鉄住金の各製鉄所でさまざまな設備の整備・工事に対応している。合併会社ということもあり、同じ製鉄所内に複数の自社拠点が分散しているため、今回、第一弾として君津支店が拠点を一本化した。君津の効果を見ながら、他の支店でも同様の施策を検討する。

 式後の挨拶で谷口氏は「拠点集約、コラボレーション、『機・電・建』の一体運営という3つのコンセプトを織り込んだ思いのある案件だ」と強調。来賓の新日鉄住金君津製鉄所の石橋博雄設備部長は新施設が「業務効率、安全職場の確立、人材の採用・育成などさまざまな面で武器になる」と期待を述べた。

 テックスエンジの経営企画部長を務める高橋秀治取締役常務執行役員は「全社的にも可能なところから展開したい」と述べ、君津以外の支店でも同様の取り組みを検討し、設備対応の総合力向上に生かす考えを示した。

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