フジクラと情報通信研究機構、一般品と同径ファイバで超高速の光通信に成功

 フジクラと情報通信研究機構は11日、一般的な通信用の製品とほぼ同じ太さの光ファイバを用いて、毎秒1・2ペタビット(約120万ギガビット)の大容量情報を超高速で伝送することに成功したと発表した。フジクラは光信号の伝送路を四つ有する特殊なファイバの開発を担当。情報通信研究機構が構築した伝送システムに納入した。既存品と太さがほぼ同じファイバで実験に成功したことで、早期の実用化が期待される。

 増大し続ける情報通信量に対応するため新型光ファイバや大規模光伝送の研究が世界的に活発化している。今回の実験でフジクラが開発したファイバは北海道大学が設計したもの。新型ファイバに海外の大学が開発した光部品を組み合わせるなどして超高速伝送実験用の伝送システムが構築された。新型ファイバの外形は0・25ミリメートル。データセンターに用いる高密度光配線などへの適用が期待されている。

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