通算148勝の右腕・ウェインライトがカージナルス残留へ

アダム・ウェインライトのカージナルス生活が15シーズン目に突入することが確定した。日本時間10月12日、ウェインライトとカージナルスが2019年シーズンに向けて1年契約を結ぶことで合意に至ったことが明らかになった。

2度の最多勝に輝くなどカージナルスでの14シーズン(うち1シーズンは全休)で通算148勝をマークしているウェインライトは、今季限りで総額9750万ドルの5年契約が終了。年齢的な衰えが隠せなくなっていることもあり、すでにカージナルスの選手としての最終登板を終えたと見られていたものの、両者とも再契約に前向きであり、交渉の結果、合意に至った格好だ。今回の1年契約について条件面の詳細は今のところ明らかになっていないが、基本給を抑え、多くの出来高を盛り込んだ契約内容になっていると見られている。出来高には先発・リリーフ両方の条件が含まれているようだ。

マイケル・ガーシュGMはウェインライトの起用法について「まずは先発投手としてスプリング・トレーニングに参加することになるだろう。そのあとは様子を見ながら考えるよ」とコメント。「我々のチームには多くの先発候補がいる。そして、彼らの多くはリリーフでの登板経験もある。だから我々にはたくさんの選択肢があるんだ」とのガーシュの言葉通り、カージナルスは若手の台頭により多くの先発投手を抱えており、オフシーズンのトレードやリリーフへの配置転換を含め、ベストの投手起用法を模索していくことになりそうだ。

ウェインライトは2014年に20勝をマークしたあと、2015年はアキレス腱の断裂により7試合のみの登板に終わり、2016年は198回2/3を投げて13勝を挙げながらも防御率4.62と低調。2017年は12勝5敗ながら防御率5.11と成績はさらに悪化し、今季は相次ぐ故障により8試合にしか登板できなかった。しかし、日本時間9月17日のドジャース戦で6回2安打9奪三振無失点と好投するなど復活の兆しを見せる登板もあり、カージナルスもその点を評価している。常勝・カージナルスを支えてきたベテラン右腕のキャリアは、まだ終わらない。

© MLB Advanced Media, LP.