「ありがとう!」LSE 小田急特急ロマンスカーさよならツアーで引退 終点・秦野でお別れ

 1980年に運用開始した小田急電鉄の特急ロマンスカー「LSE」(7000形)が13日、最後のイベント走行を終え、引退した。

 「特急ロマンスカー・LSE(7000形)さよならツアー」と銘打ったイベント列車として、午後0時40分に応募者395人を乗せて新宿駅を出発。小田原駅で折り返し、午後3時13分に終点の秦野駅に着いた。乗客が降車し、約20分後に車両が東京都世田谷区の喜多見電車基地に向けて出発すると、ホームの鉄道ファンから何度も「ありがとう」と声が上がった。

 川崎市麻生区の高校3年生、森石貴大さん(17)は「小田急沿線で、幼少時から毎日見ていた車両。流線形のデザインが好きだった。引退は寂しい」と感慨深げだった。

 同社によると、3代目ロマンスカーのLSEはオレンジと白を基調とする車体で、新宿と箱根を結ぶ観光輸送の主軸を担った。引退後は、先頭車両1両が海老名市に2021年春開館予定の「ロマンスカーミュージアム」に展示される予定だ。

多くの鉄道ファンが見守る中、到着した特急ロマンスカー「LSE」=小田急線秦野駅、2018年10月13日撮影

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