越中は古代の「特別の地」 高岡で国府フォーラム

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 古代の越国(こしのくに)(高志国)を構成した国々の国府が置かれた6市が集う「こしのくに国府フォーラムin高岡」は13日、越中国府があった高岡市の伏木コミュニティセンターで開かれた。講師を務めた専門家は、大伴家持の歌を多数収録した万葉集など文字資料が残っている越中は「古代史上でも特別の地」と強調。発掘された考古資料と合わせて、国府の全容を復元できる可能性を示唆した。

 鈴木景二富大教授は「文献・文字資料から見た越中国府」と題して講演し、大伴家持が国司として伏木に赴任したことで、越中国府などの施設名が万葉集に記されていると言及。「越中は関西を除くと破格の文字資料が残されている。単に越中のみならず全国的な地方行政を考えるときに貴重な地域だ」と強調した。

 次山淳富大教授は「考古学から見た越中国府」のテーマで、発掘調査で見つかった建物の遺構や、公文書の作成に使った「陶硯(とうけん)(陶器のすずり)」、饗宴(きょうえん)が催されたことを示す墨書(ぼくしょ)土器などを紹介。「万葉集に記された饗宴が伏木台地から出た遺物からも分かる」と指摘した。

 約150人が参加した。高橋正樹高岡市長があいさつし、出土品のほか、越中万葉御膳や「高岡の歴史と文化に親しむ日」の優秀作品が展示された。

 高岡では来年、かつての越国(高志国)に属した越前、加賀、能登、越中、越後、佐渡の国府があった越前、小松、七尾、高岡、上越、佐渡の各市が参加する「こしのくに国府サミット」が初めて開かれる。越中国府跡とされる高岡市伏木古国府の国重要文化財・勝興寺が会場となる。フォーラムはサミットのプレイベントとして開催された。