非常用電源で点灯 消えない信号機 県内は2.6%のみ

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非常用電源(写真手前・白い箱)が付いた信号機=前橋市紅雲町

 大規模災害などで停電しても、非常用電源で点灯する「消えない信号機」が、先月の北海道地震で起きた全域停電(ブラックアウト)を機に注目されている。群馬県内では昨年度までに108台設置されたが、全信号機(4233台)に占める割合は2.6%にとどまり、全国平均(4.6%)を下回る。全国では信号が消えて交通整理に多くの警察官が割かれた例もあり、専門家は重点的な整備の必要性を指摘する。

 県警交通規制課によると、県内での設置は1995年に始まった。災害時に緊急輸送の中心となる国道17号や同50号などで設置が進む。108台のうち、軽油などの燃料で動く自動起動式が101台、リチウムイオン電池式が7台。

 通常の信号機も各署に配備された発電機で動かせるが、同課は「災害時に備え、引き続き(非常用電源付き信号機の)整備を進める」としている。

 警察庁によると、2017年度の信号機用の非常用電源は全国で9614台と、この10年間で倍増した。ただ、整備率が10%以上なのは宮城(18%)、東京(13.4%)、山梨(12.7%)、福島(10%)の4都県だけで、石川県はわずか0.8%だ。

 北海道(1.5%)では地震後の停電時に警察官が主要交差点で手信号で交通整理し、最大時は1273人が従事。静岡県(8.9%)も、9月末の台風24号の影響による広域停電の際に一時約2000の信号機が消え、警察官延べ2100人が交通整理した。

 通常、信号機の新設には約500万円かかり、非常用電源装置をつけると150万~260万円ほどかさむ。保守点検の経費も通常よりかかるなど、コストが高いことも障壁になっているという。

 災害時の交通計画を研究する東北大災害科学国際研究所の奥村誠教授は「費用がかかるため、重点的に配備を進めていくべきだ。信号機をあまり必要としないロータリー型の環状交差点を整備することも有効」と話している。