塾経営者は考えた シングルマザーの自立支える新会社 「親が輝けば子も笑顔に」

 シングルマザーの自立を支える民間の事業が動きだした。沖縄県内外5社が出資し、ブライダルヘアメークの技術指導と仕事をあっせんする会社を設立。すでに2人が技術を身に付け、挙式の現場で活躍している。今後はプログラミングや映像制作など職種を増やす。教育支援NPOなどにも協力の輪を広げ、子どもたちの教育や母親の子育て相談などのサポートも拡充させる。重層的な取り組みで、社会問題となっている子どもの貧困や教育格差の解消を目指す。(政経部・照屋剛志)

ビジネスプランに5社出資

 事業は、那覇市で学習塾を経営する山里彰氏の発案。山里氏は親の経済事情で塾をやめたり、進学を諦めたりする子どもたちを見て、家庭環境に左右されずに教育を受けられる仕組みを模索。子どもとの絆が強い母親の収入を安定させることが根本的な解決になると考え、2年がかりでビジネスプランを作り上げた。

 若年出産者は日々の暮らしに追われ、教育を受ける機会を逃し、低賃金労働に従事する傾向があると分析。職業訓練の機会を設け、仕事もあっせんする一貫した支援で自立につなげる。

 今年1月に次世代大学教育研究会で発表したところ、反響が大きく、県内外の企業や団体から協力の申し出が多数あったという。

ヘアメーク習得、仕事紹介

 東京の葬儀社やイベント、IT企業に加え、真玉橋クリニック(那覇市)、大栄生コン(宮古島市)の5社が出資し「ティアプレシャス」を6月に立ち上げた。現在6人が所属している。

 リゾートウエディング大手のグッドラック・コーポレーション(東京)と協力。同社のヘアメークアーティストが講師となるほか、技術習得後は同社から仕事を受注する。月給制で週休2日と待遇を安定させて家計を改善し、子どもと過ごす時間も確保した。

 2人の男の子を育てる伊波理菜子さんは「学んだ技術を生かせて楽しい。子どもたちとの時間も大切にしていきたい」と話した。

 山里氏は「母親が輝けば、子どもたちも笑顔になる。多くの方に利用してほしい」と呼び掛けた。

 

子どもたちを遊ばせている近くでカット技術を訓練する母親たち=浦添市牧港

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