施設年々増加、支援の質に差 「障害児放課後等デイ」

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「くるみ」でスタッフ(右)に教わりながら宿題をする利用者=大分市

 障害のある子どもが放課後や休日、長期休暇中に通う「放課後等デイサービス」の施設数が県内で増えている。制度化から6年で4倍超の116施設に。約1500人が利用する。一方、施設で支援の質に差があるとの指摘もあり、国は職員の資格要件を厳しくするなどした。全体的な水準向上に向け、関係者は「子どものための運営ができているか。それぞれ現状を確認する必要がある」と話す。

 放課後等デイサービスは、6~18歳の障害児が学習や集団生活などを通じて生活能力向上を目指す場所。利用料は原則1割負担で、残りは国や自治体の公費で賄っている。施設は制度がスタートした2012年度の26カ所から年々増加。福祉事業をしてきた社会福祉法人だけでなく事業経験のない営利法人も参入している。

 9月中旬、県は初めて施設の児童発達支援管理責任者向け研修会を県庁で開いた。県内各地から約90人が参加。グループに分かれて成功した支援事例を出し合った。

 参加者は「家族との連携」「活動内容は子ども自身で決定」「気持ちを落ち着かせるための別室の設置」などの取り組みを紹介。それぞれ施設運営の参考にした。

 県障害福祉課は「施設同士のつながりを持ち、情報共有することで全体の質向上につなげたい」という。

 研修会で講師を務めた全国発達支援通園事業連絡協議会の田中一旭幹事(37)=大分市=によると、大きな課題は職員のスキルや支援内容。昨年4月の制度改正で有資格者らを半数以上配置することが義務付けられたものの、「特性を知らずに関わる人もいる」と指摘する。

 支援内容は事業所に任されており、報酬は質の評価なしに支払われている。田中さんが運営に関わる「くるみ」(同市明磧)では、絵を描いたり自転車に乗ったり新しい挑戦ができるよう活動を工夫しているが、DVDを見せるだけという施設もあるという。

 田中さんは「監査で支援内容の確認も必要。各施設が切磋琢磨(せっさたくま)し、子どもたちにとって魅力的な支援を充実させていくことが大切」と強調している。