『仮面ライダージオウ』への期待がますます高まった「ファイズ」を振り返る!

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■オジンオズボーンオジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会

2018年の夏が終わろうとしていた8月末日、『仮面ライダージオウ』の放映が開始する直前に、そのニュースは流れました。

『仮面ライダー555(ファイズ)』の乾巧と草加雅人が、そろって「ジオウ」に登場するというニュースが。

さすが「ジオウ」!これはとんでもないお祭り騒ぎになると思いました。

しかし「ジオウ」が放送開始され、ただのお祭り作品ではないとわかったことは既にここでも書かせていただきましたが、「ファイズ」回も「ビルド」編、「エグゼイド」編と同様に、「ジオウ」ならではの浮かれることは許されない作りだったので、しっかりと腰を落ち着けて楽しませていただきました。

正直言って、アニバーサリー作品という爽快感もいい意味での軽さもありません。

ぶっちゃけると重いんです。

でもこのズシッとくる感じ、初めてじゃない。

そうなんです、命についてこの角度で突いて、ちょっとしこりの残る感じがまさに「ファイズ」でした。

ジオウがピンチになって乾巧が出てきて、ダブル変身して敵倒してファイズの力を託して、特撮ファン大騒ぎなどという要素は皆無。

白倉伸一郎プロデューサーの言っていた、真っ向勝負ってこのことだったんですね。

オリジナルキャストが出てくるのはもちろんうれしいですけど、作品ごとに違うテーマだったり重さの部分をこうして提示されると、えらいもんで当時見ていたときの感覚に戻ってしまって、本当にタイムワープしてる錯覚に陥りました。

『仮面ライダージオウ』、この作品は僕らが思っているより遥かにとんでもない作品かもしれません。

作品によってオリジナルキャスト出てこない回はどうするんだろうとか思ってましたが、もうそんな次元じゃないんです。

匂いや色を楽しむ感じ。

知ってる世代は懐かしさを、知らない世代には違和感を。

それを常盤ソウゴが王として、オリジナル作品とは違った角度のアプローチで答えを出して進めていく。

この新たなヒーロー像の確立へのチャレンジ、全力で応援させていただきたいと思います。

とはいえ、やっぱりオリジナルキャストが出てきたらうれしいです。

乾巧は復活するたびに渋みが増していってて、見るたびに毎度シビれます。

2014年春に公開された『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』で、10年ぶりに半田健人さんが変身されファンを熱狂させました。

回想シーンでは草加雅人こと村上幸平さんも出演されてて、一応仮面ライダー鎧武がメインの映画にもかかわらず、完全に食ってました。

実際の「ファイズ」とは異なる点が出てきても、そこはメインターゲットの子供にもわかりやすい演出ということでまったく問題なし。

おっさんがとやかく言うことではないのです。

しかし翌年の『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』のスピンオフとして作られた、『仮面ライダー4号』が、前年愚痴ってた「ファイズ」ファンを一蹴。

仮面ライダー4号とは名ばかりといっても過言ではないほど、完全に「ファイズ」のアフターストーリー。

ぐうの音も出ない完璧な運びと、これでもかと表現される「ファイズ」感。

唐橋充さん演じる海堂が『侍戦隊シンケンジャー』で「不破十臓をほんまに演じたの?」と疑うほどの海堂で、ラストも「ファイズ」をオマージュしており、まさに神作品。

この年の夏に、木場勇治を演じていた泉政行さんが亡くなられてしまったんですが、海堂が泉さんにも語りかけてる気がして、見るたびにグッときてしまいます。

監督は、年末の『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』も監督される山口恭平監督。

この作品で一気にファンのハートを掴み、ここ数年の平成ライダーになくてはならない存在へとなられました。

年末の映画、楽しみです。

(文:篠宮暁)

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