昨年度より売り手市場強まったと企業の7割

 文部科学省が全国2500社を対象に無作為抽出で今年7月~8月に行った2018年度就職・採用に関する企業調査で1012社が回答。8月1日時点で採用予定者数を確保できていないとの回答が61.4%になっていた。

 特に大企業は49.2%が「確保できた」としているのに対し、中小企業は27.5%にとどまっていた。企業の94%が就職採用市場は「売り手市場」との認識を示し、昨年度に比べ1%増えた。また売り手市場の傾向が昨年度より強い傾向にあると認識する企業が69.9%に上った。
 
 一方、就職・採用活動についての広報活動が3月1日以降、採用選考活動が6月1日以降と設定されたことに対して回答した44.5%が「開始時期を遵守せず、早期に採用選考活動を開始する企業がいた」と答え、「内々定を辞退する学生が増えた」との回答も30.4%に上った。

 日本経済団体連合会は2021年度以降に入社する学生を対象とした採用選考指針を策定しないと今月9日に発表している。中西宏明会長は理由について「日本の現状を見れば、何らかのルールが必要ではあるものの、経団連がルールづくりをしてきたことに抵抗感があるというのがほとんどの副会長の認識」と記者会見で話した。

 そのうえで「今後は未来投資会議をはじめとする政府の関係会合において2021年度以降のルールのあり方について議論していくことになる」とした。

 中西会長は「今後の議論において重要なことは大学教育の質を高めること。学生の学修時間が世界的に見て不十分との認識をもっている」とし「未来投資会議ではそうした大学教育に関する本質的な議論をしたい」とも述べている。(編集担当:森高龍二)

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