ディフェンスに課題残すが、専大B相手に連勝伸ばす

 秋も深まり肌寒く感じるようになったきょう、専大伊勢原総合グラウンドで専大Bとの試合が行われた。前半、早大BはWTB桑山聖生(スポ4=鹿児島実)のトライで先制するものの、ディフェンスの乱れやペナルティーが目立ち21-35とビハインドで試合を折り返す。しかし後半は、前半のミスを修正し、「仕掛け切れた。この一言に尽きる」とCTB船越明義(社4=東京・早大学院)が語ったように、アグレッシブなアタック、ディフェンスが増えたことにより、一転、終始主導権を握る展開となった。個人としてもWTB安部勇佑(スポ2=東京・国学院久我山)が4トライを挙げるという目覚ましい活躍もあり、61-35と勝利を収めた。

 試合開始から6分、早大BのラインアウトからCTBフリン勝音(スポ4=福岡・筑紫丘)がゲイン、それを桑山聖がトライ、先制する。しかしその直後の9分、ディフェンスが薄くなっていた自陣ゴール前接点の内側を抜かれ失トライ。19分にSH貝塚陸(スポ4=東京・本郷)のトライでリードするが、その後はミスを連発。ファーストタックルの弱さやディフェンスのリロードの遅さなどにより専大の猛攻を止めきれず展開、独走を何度も許してしまう。それでも39分には専大Bのミスからゴール前ラインアウトを獲得。フェーズを重ねたのち、最後はフッカー鷲野孝成(基理4=神奈川・桐蔭学園)がインゴールをこじ開け、点を取り返すことに成功。しかし21-35と専大Bのリードのまま前半を終える。

鋭いタックルが光った船越

 悪い流れを引きずるかのように思えた早大B。しかし、前半とは一転した試合展開となった。後半開始からわずか3分、ゴール前ラインモールから押し込み、鷲野がグラウンディング。反撃ののろしを上げると、続く12分にはターンオーバーから桑山聖のゲイン。敵陣深く運んだボールを最後は安部がつないで大外へ、同点に追いつく。さらに18分、ラインアウトから貝塚のパスで再び安部が抜け出し50メートル独走。その後も、早大Bは前半多く見られたペナルティーを修正したことや、攻守共にアグレッシブに仕掛けたことが功を奏し、終始早大Bペースに。その後も勢いは止まらず、29分に三度安部が得点を重ねると、33分には中央から展開されたボールをフリン、安部とつなぎ、敵を引きずりながら大外への本日4度目となるトライを決めた。試合終了間際にはゴール前ラックから持ち出したプロップ阿部対我(社1=東京・早実)がインゴールへ押し込み、とどめの追加点を挙げ試合終了。後半を見事完封に抑えた。

後半4トライを挙げた安部

 関東大学ジュニア選手権(ジュニア選手権)で3連勝を収めることができたものの、「ディフェンスへのコミュニケーションが全然できなかった」(安部)というように、ディフェンスの規律の乱れから得点を決められてしまう場面が目立つ課題が残る試合となった。しかし、「やりたいことを体現できればトライも奪えるし、ディフェンスもボール取れるとわかった」(フランカー西田強平副将、スポ4=神奈川・桐蔭学園)と、チーム全体としていい方へ向かっていることがうかがえる。カテゴリー1昇格へ残り1勝と、さらに前進した早大B。今後のさらなる活躍に期待だ。

(記事 鈴木隆太郎、写真 青柳香穂、涌井統矢)

関東大学ジュニア選手権

早大B スコア 専大B

前半 後半 得点 前半 後半

3 6 T 5 0

3 5 G 5 0

0 0 P 0 0

0 0 D 0 0

21 40 計 35 0

61 合計 35

【得点】▽トライ 安部4、鷲野2、桑山聖、貝塚、阿部  ▽ゴール 島本(8G)

※得点者は早大のみ記載

早大メンバー

背番号 名前 学部学年 出身校

1 千野 健斗 人4 東京・成蹊

後半35分交代→16井上

2 鷲野 孝成 基理4 神奈川・桐蔭学園

後半5分交代→17森島

3 阿部 対我 社1 東京・早実

4 大崎 哲徳 文構1 東京・国学院久我山

前半30分交代→19星谷

5 中野 幸英 文構3 東京・本郷

6 原 朋輝 スポ1 神奈川・桐蔭学園

7 西田 強平 スポ4 神奈川・桐蔭学園

8 沖野 玄 商3 北海道・函館ラサール

9 貝塚 陸 スポ4 東京・本郷

後半37分交代→21堀越

10 島本 雄太 創理2 神奈川・桐蔭学園

11 桑山 聖生 スポ4 鹿児島実業

12 船越 明義 社4 東京・早大学院

13 フリン 勝音 スポ4 福岡・筑紫丘

14 安部 勇佑 スポ2 東京・国学院久我山

15 南 徹哉 文2 福岡・修猷館

後半30分交代→23児玉

リザーブ

16 井上 大二郎 スポ4 愛知・千種

17 森島 大智 教3 東京・早実

18 入谷 怜 スポ4 愛知・南山学園

19 星谷 俊輔 スポ2 東京・国学院久我山

20 増原 龍之介 教3 広島・崇徳

21 堀越 友太 社4 東京・早実

22 武田 誠太郎 社3 島根・石見智翠館

23 堀尾 健太 スポ1 茨城・茗溪学園

※◎はゲームキャプテン、監督は相良南海夫(平4政経卒=東京・早大学院)

コメント

フランカー西田強平副将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)

――今週のテーマは何でしたか

立大戦の内容が良くなくて、修正点としてセットプレーの安定、ファーストのプレーの安定というのはフォワードとして意識しました。さらに、アタックの部分でもディテールにこだわるところで、低さにこだわりました。

――この2つの部分の精度については振り返っていかがでしょうか

良かったかと言うとあまり良くはなくて。セットプレーも球出せるとこは出せたんですけど、あおられてるところもあったので、反省点があるなと思いました。低さのところも低いプレーをしているときはゲインできているんですけど、低くないときはできていなかったので、そこはもっと突き詰めていかないといけないと思います。

――試合の中では、前半をビハインドで折り返しました。ディフェンスについてはどのように思いますか

最初の1トライを簡単に取らせてしまって、チーム全体が焦っていたという部分はあって。結果的に前に出て、周りが見えてなくなっていて、一人がもう1回仕事するとか、そういうところが欠けていてので、相手の思うようにさせてしまったかなと思います。

――リロードの部分で課題が残ったということでしょうか

リロードもそうなんですけど、ラインディフェンスをしていて、相手がループしてきたときなどに誰かが反応したりというのがなかったので、コミュニケーション不足もありましたし、そこは大きな反省点のひとつだと思います。

――一転して後半は押す展開になりましたが、修正したポイントはどこでしょうか

自分たちが簡単にトライを取ろうとしてしまっていて。1つ1つのプレーの精度にこだわり切れていませんでした。また、チームとしてディフェンスで圧倒できていなかったので、後半ではファーストタックルであったり、セカンドタックラーが仕掛けて勝負するというところを徹底した結果、後半はいいディフェンスができたと思います。

――9月の2試合と比べると、課題の残る内容となりました

1戦目、2戦目と上手くいって、この3戦目に関しては自分たちのやりたいことをやれてなかったことが多くて、自分たちがやりたいことを体現できればトライも奪えるし、ディフェンスもボール取れるとわかったので、これからも自分たちのやりたいラグビーを突きつめていくことが必要だと思います。

――今後へ向けて一言お願いします

残されたチャンスは少ないので、一戦一戦を大事に、チャンスをつかみたいと思います。

フランカー原朋輝(スポ1=神奈川・桐蔭学園)

――きょうの試合は復帰戦となりましたが振り返っていかがでしょうか

特に緊張とかはなかったですが、序盤で自分のミスでトライを取られたことは不甲斐なく感じました。後半は切り替えてタックルなどができてよかったと感じます。

――前半でディフェンスがあまり安定しませんでした

今週は練習中に常にコミュニケーションをとることや首を振って横を見たりすることなどを意識していましたが、前半はあまりうまくいかなくて。でも後半はしっかり底を持ち直してゼロ点に抑えられたので良かったです。

――前半はペナルティーが目立つ部分もありました。振り返っていかがですか

前半は特に自分たちのディフェンスやアタックのミスで自滅していたところがありましたが、後半で持ち直すことができました。

――後半はアタックなどの修正ができて、トライも多く取ることができましたがそれについてはいかがですか

前半を踏まえて、後半は自分たちからどんどん行こうと話していて、それがつながった結果だと思っています。

――ご自身のプレーについてどうお考えでしょうか

自分のプレーがAチームに通用するかと言われたらまだ全然しないし、自分のミスでトライをとられることがないように修正して、上のチームに絡めたらと思います。

――次は日大B戦ですが、今後に向けて一言お願いします

きょうのミスとしては、横とのコミュニケーションが取れなかったという点があるので次はそこを意識していきたいと思います。

CTB船越明義(社4=東京・早大学院)

――今試合でのチームの課題はありましたか

入りの部分で、自分たちがやりたいことをしっかりとやっていくってことは、立大戦終わった次の週の練習から共有してやったんですけど、きょう細かいミスがつながって自分たちの原点って所に戻りきれなかったですね。4年生が主体となって、自分たちのやりたいことに戻らせることができなかったっていうのが、きょうの前半の結果につながったのかなという風に思います。

――前半ディフェンスが良くなかったように感じました

練習でできていない、もしくは練習でやってしまっているディフェンスの何となくやってしまっている癖がこういう試合展開の中で出てしまったのかなと思います。

――その中で、船越選手個人としては鋭いタックルが散見されました。振り返っていかがですか

いや、まだまだですね。やっぱ僕が倒さなきゃいけないのは他の大学のAチームだったり、同じチームの中野将伍(スポ3=福岡・東筑)だったり、そこを見据えて常にやってるので、こういう試合をしていては差が埋まらないっていうのはまだまだ感じています。

――アタックの部分でも何度もゲインする場面がありました。振り返っていかがですか

しっかり裏のスペースを見て、空いてるスペースにボールを運ぶのをワセダ全体で、特にBKがやってるんですけど。きょうしっかりその部分で周りの声を聞きながら裏に蹴れたりっていうところで、ボールをみんなで散らせたのが、結果的にゲインライン、自分がゲインできたのに繋がったのかなと思います。

――前半負け越しされた原因は何かありますか

エリアのところでのキックの精度っていうところはもちろんあるんですけど、コミュニケーションのところであったり、一人一人が仕掛けるマインドを持ってやり切れなかった、受けに回ってしまったからだと思います。

――そうしたところをハーフタイムで話し合いなどされましたか

ひとまず自分たちがやらなきゃいけないことを明確にして、その上でミスとかを責めるんじゃなくて、自分たちがワセダのBチームとしてどこに重きを置いてやるのか、やらなきゃいけないことを確認できたのが後半に繋がったのかなと思います。

――後半、相手を完封に抑えましたが、アタックとディフェンスを振り返っていかがですか

本当に仕掛け切れたというこの一言に尽きるのかなと思っていて。しっかりディフェンスでもアグレッシブに戦いましたし、アタックでも一人一人がゲインラインを意識して仕掛け切れた。40分やり切れたっていうのが完封にも繋がりましたし、40点という結果にも繋がったんだと思います。

――最後にこの試合で出た課題と今後に向けての個人の意気込みをお願いします

練習でできていないことは試合でもできないですし、コミュニケーションのところであったり、なあなあにしてはいけないなと改めて確認したので。しっかり、自分も含めて4年生が主導でやっていかなきゃいけないなっていうのと。個人としてはここからAチーム、日体大、帝京大、慶大、明大と続くんですけど。みんなはまだまだ将伍(中野)が12だと思ってますけど、自分が12で出られるように。大学日本一取るために自分がグラウンド立ってたいので、しっかりそこに向けて。まだまだ差があるのでしっかり成長して追いついて追い越せればいいなって思ってます。

WTB安部勇佑(スポ2=東京・国学院久我山)

――4トライを挙げられましたが、試合を振り返っていかがですか

前半の入りからふわっとした状態で入ってしまって、ディフェンスへのコミュニケーションだったりが全然できなかったので、後半はディフェンスから仕掛けていきました。修正できたことは良かったと思います。

――BKとして後ろから見ていて、接点でのディフェンスはどのように思われましたか

接点でディフェンスが前に出れなくて、受け身になってしまっていました。自分もディフェンスでミスを2回してしまって、やはり前に仕掛けていくというマインドが足りなかったのかなと思っています。あとは、コミュニケーションのところでうまくいかないところもあったので、そういったところも直していきたいなと思います。

――ターンオーバーをされる場面が目立ちました

「Moving」の意識というのがまだまだ足りていなかったのかなと思います。

――後半、攻撃のテンポが上がりました

とにかく自分たちがやってきたことをやろうっていうのと、ディフェンスで前に前に仕掛けたので、そこから良いリズムが作れて良いテンポで攻めることができました。それがトライまで繋がったのかなと思います。

――法大B戦に続けての活躍でしたが、ご自身の調子はいかがですか

そこまで良くはないですね。やはりディフェンスでコントロールして仕掛けるのが自分の特徴なので、そこが今はうまくやれていないです。もっともっと練習を重ねていかないといけないなと思いました。

――今後への意気込みをお願いします

とにかくジュニア選手権では2部で優勝して、入れ替え戦に勝っていきたいなと思っています。このままだとまだまだと思うので、チームとして成長していってジュニアを制したいと思います。あとは、自分たちが赤黒を着て、早慶戦や早明戦、帝京大戦であったりに出れるように頑張っていきたいと思います。

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