県都の課題 那覇市長選(3)市民会館 建設費1.5倍以上に高騰

 那覇市が整備を進める新文化芸術発信拠点施設(新市民会館)の建設工事が月内にも久茂地小学校跡地で始まる。2021年度に供用開始する計画だが、これまでに市議会で建設地決定や建設費用などを巡って度々議論が起きているほか、閉館中の現市民会館(市与儀)の今後の在り方は検討委員会が議論中で結論が出ていない。

 新市民会館の総工事費は約153億円。14年の基本計画段階では95億円を見込んでいたが、近年の人件費や資材価格の高騰、施設機能拡充などを受けて1・5倍以上になっている。

 財源は一括交付金を使う。当初は上限となる8割の充当を目指していたが、那覇市への配分額減の減少傾向を受けて、現在は一括交付金約56億円、地方債約75億円、一般財源約22億円の内訳を想定。充当額を増やせるように取り組むという。

 一括交付金の充当額は減ったが、市側は「単なる市民会館の建て替えではそもそも使える補助金はなかった。一括交付金を使うことで市の独自財源の負担は減る」と説明する。

 久茂地への建設を巡り、渋滞悪化を懸念する周辺住民や市の説明不足を指摘する議員もおり、市は昨年11月に住民説明会を改めて開いた。同施設が新しい文化芸術振興の拠点、観光拠点となり、市民・県民が訪れることで、中心市街地の活性化につながるとして理解を求めている。

 一方、閉館中の現市民会館は、現代建築としての価値の高さから保存を望む声があり、市は外部委員による検討委員会で保存可能性について議論を進める。保存する場合は利活用が前提となるほか、建物の一部保存なども含めて話し合っているが、結論はまだ出ていない。

 また、庁内の検討委員会が現市民会館敷地に新真和志支所複合施設を建設する案をまとめており、今後の議論が注目される。(那覇市長選取材班)

 

新文化芸術発信拠点施設の完成イメージ図(市提供)

©株式会社沖縄タイムス社

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