全日本F3選手権第19戦富士:坪井が逆転で今季17勝目。12連勝で王座獲得の一年を締めくくる

 全日本F3選手権第19戦は10月14日、富士スピードウェイで15周の決勝レースが行われ、坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM’S F317)がスタートで2番手に順位を落としたものの逆転。今季17勝目・12連勝でチャンピオン獲得の一年を締めくくった。

 WEC世界耐久選手権の併催レースとして開催されている全日本F3選手権第8ラウンド。今季の最終レースとなる第19戦のフォーメーションラップが9時05分にスタートした。前夜から富士スピードウェイは雨が降っており、フォーメーションラップスタート時には雨はほぼ止んでいたものの、路面はウエットとなっていた。

 スタートでは、今季16勝・11連勝中のポールポジション坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM’S F317)の蹴り出しがわずかに遅れ、2番手スタートの宮田がTGRコーナーで坪井のインを突く。3番手スタートの笹原右京(THREEBOND)がさらに坪井に迫るも、オープニングラップの攻防では坪井がポジションを守った。

 一方笹原の背後には阪口晴南(TODA FIGHTEX)、大湯都史樹(TODA FIGHTEX)、片山義章(YTB F318)、金丸悠(B-MAX RACING F3)と続くが、1周目の13コーナー立ち上がりで、直前に接触でマシンに不調を抱えていた片山がハーフスピン状態になり、そこに金丸がクラッシュしてしまった。

 トップの宮田は2周目には1.719秒のギャップを築くも、今季はウエットでの速さは坪井に分があり、なかなかそのリードは広がらない。笹原もウエットには自信をもっており、トップ3が三つ巴となっていく。

 5周目、トップ3の差が大きく縮まっていくと、6周目のダンロップコーナーで坪井が宮田のインを突きトップに浮上。さらに翌周のTGRコーナーでは笹原が宮田をパス。これでトップ3は坪井、笹原、宮田というオーダーに変わり、阪口をかわした大湯が4番手に続いた。

 トップの坪井は、スリッピーな路面ながら笹原とのギャップを広げ、そのまま15周を走りきりチェッカー。これで坪井は全19戦の2018年シーズンのうち17勝、そして12連勝という圧倒的な強さをみせ今季を締めくくった。2位は笹原、3位は宮田という結果となった。

 最終的なランキングは宮田が2位、笹原が3位。チームランキングでは、カローラ中京 Kuo TEAM TOM’Sが全戦で10ポイントを獲得し、190ポイントを積み重ねている。

 4位は大湯、5位は9周目のコカ・コーラ・コーナーで阪口をかわした河野駿佑(HubAuto F318)となった。阪口は6位でチェッカーを受けている。

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