快適な光、解き明かす 山形大大学院2年・大塚さん、NPO助成決定

 その光、本当に快適ですか?—。山形大大学院理工学研究科博士前期課程2年の大塚拓海さん(25)が取り組んでいる人間の生理反応に基づいた照明の快適性を評価する研究が認められ、NPO法人LED照明推進協議会が研究費100万円を助成することを決めた。研究が進めば人間工学に基づいた最適な照明の指針が得られ、同大は「勉強がはかどる、など場面に応じ適した照明が選べるようになる」と話している。

 同大大学院理工学研究科の山内泰樹教授によると、照明の快適性の評価は調査対象者が各種アンケートに回答した「何となく落ち着いた」「集中できた」などの主観的な印象が主流。ストレスを感じた時に変化が生じる脳波や心拍数などに基づく、より客観的な評価法は確立されていなかった。

 照明は発光ダイオード(LED)や本県で盛んな有機ELまで多岐にわたり、照らされた空間での感じ方はそれぞれ特徴が異なっている。LEDを例に挙げれば青色波長が多く、この影響でテレビ画面やパソコンのディスプレーから発する光で眼精疲労を誘発するとされている「ブルーライト」の問題を引き起こしている。有機ELは「人に優しい光」と評価されているが、その証拠を「数値などで明確に表せる材料はない」(山内教授)という。

 研究では各種照明を使った空間に被験者が入り、ストレスを感じた時などに反応が出る心拍数、脳波、体表面温度を計測する。その際、被験者に暗算や図形の間違い探しなど目に負荷を掛ける作業もしてもらい、それぞれストレス反応をチェックする。人がリラックスしている時の反応などと比較して、シーンごとに、より快適な光源は何かを探っていく。

 山内教授は「まずは手法を明確に確立させたい」と語り、大塚さんも「光源は用途によって使い分けることで作業効率がアップしたり、より心を落ち着かせたりする効果があることを示したい」と話している。

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