農林漁業と企業橋渡し 県産業創造機構、10件以上目標

©有限会社大分合同新聞社

互いの経営資源を活用し、商品開発を進める末松農園の末松昭次代表(左)と大徳の穴井大貴取締役=日田市天瀬町

 県産業創造機構は本年度、中小企業者と農林漁業者がそれぞれの経営資源を有効に活用する「農商工連携」の促進に力を入れている。個々の特性やニーズなどを考慮してマッチングし、新事業の創出をサポートする。

 県産業創造機構によると、原料や商品企画を持つ農林漁業者と、受託加工できる食品産業企業を結び付ける。機構は調整役を務め、活用できる施策や専門家の紹介をする他、各種手続きのサポートをする。

 試作品製作や商品パッケージのデザインなどに補助金(1事業に付き20万円以内)を交付し、製品化までをフォローアップする。予算は約200万円で、中小企業庁の「農商工連携促進事業」に採択された。事業期間は来年2月まで。本年度内に10件以上のマッチングを目標にしている。

 コメ農家の末松農園(宇佐市)とポン菓子製造の大徳(日田市)は、連携した事例の一つ。8月から「ポン菓子おこし」の開発を進めている。

 両社とも、県内企業と協力して商品展開するのは初めて。同農園の末松昭次代表は「設備導入にはコストがかかり、製造ノウハウもない。製造を受けてもらえると販売に専念でき効率がいい」と話す。現在、試作段階で、容量や価格、パッケージデザインなどを決め11月の販売を目指している。

 県内の中小企業は労働力不足に悩まされており、人手やコストを割いて新たな事業に乗り出すことは難しい状況。同機構は「互いの持ち味を生かすことで、事業の効率化や新商品創出の実現性が高まる。両者のつなぎ役として、産業の活性化を手助けしていきたい」としている。

 同機構は11月21日、大分市内で農商工連携促進セミナーとマッチング展示会を開く。全国の先進事例や県内のマッチング成功例を紹介する他、県内加工メーカーと農林漁業者の出会いの場を提供する。