西岡剛、由規、細川亨…第1次通告期間で戦力外となったかつてのドラ1たち

阪神から戦力外通告を受けた西岡剛【写真:荒川祐史】

12日に終了した第1次通告期間、計66選手が戦力外に

 プロ野球は13日にクライマックスシリーズ(CS)が開幕し、日本一を目指す熱い戦いがスタート。一方で、CS開幕前日の12日が第1次戦力外通告の期限となり、1日からの12日間で計66選手が非情通告を受けた。その中には、かつてドラフト1位で指名され、華々しいプロ野球の世界で活躍してきた選手もいる。

 西岡剛内野手は阪神から戦力外通告を受けた。2002年のドラフト1位で大阪桐蔭からロッテに入団。高卒1年目で7試合に出場すると、3年目にレギュラーに定着し、41盗塁で盗塁王を獲得。翌2006年には2年連続盗塁王に輝いた。ロッテの人気選手として活躍し、2010年にはシーズン206安打で打率.346をマークし、初の首位打者に。ロッテはリーグ3位から日本一という「史上最大の下剋上」も達成した。

 同年オフにポスティングシステム(入札制度)を利用してツインズに移籍も、負傷などもあってメジャーに定着できず。2013年から阪神で日本復帰した。1年目は122試合に出場したが、2年目以降は負傷にも苦しんで2016年の55試合出場が最多。西岡は自身のインスタグラムで戦力外通告を受けたことを明かし、現役続行への思いを綴っている。

 由規投手もヤクルトから戦力外通告を受けた。仙台育英高時代に剛速球で甲子園を沸かせた右腕は、2007年高校生ドラフト1位で入団。2010年は当時日本人投手最速記録の161キロをマークし、12勝(9敗)を挙げた。しかし、その後は故障に苦しみ、一時は育成契約に。今季は7試合登板で1勝2敗、防御率4.46の成績だった。

戦力外通告を受けても色褪せない実績

 田中浩康内野手はDeNAから戦力外に。2004年のドラフト自由獲得枠でヤクルトに入団。3年目の2007年に二塁のレギュラーに定着し、翌2008年には全試合出場を果たした。2007、09、11、12年と4度、リーグ最多犠打を記録。2016年オフにヤクルトから戦力外通告を受け、DeNAと契約。翌2017年には通算1000安打を達成したが、2シーズンで通算97試合の出場にとどまった。通算302犠打は今季までの現役トップで、歴代でも5位となっている。

 DeNAの須田幸太投手は2010年のドラフト1位でJFE東日本から横浜(当時)に入団。2016年には自己最多の62試合に登板し、5勝3敗23ホールド、防御率2.68の好成績でチーム史上初のCS進出に貢献した。しかし、翌2017年は23試合登板で出場機会が減少し、防御率も8.10に。今季も10試合登板で防御率7.59に終わり、戦力外通告を受けた。

 38歳の細川亨捕手は楽天から来季の契約を結ばないことを通告された。2001年ドラフト自由獲得枠で青森大から西武に入団し、2004年に初めて100試合を超える116試合に出場し、日本一に貢献。2008年にもレギュラーとして西武を日本一に導いた。2010年オフにはFA権を行使してソフトバンクに移籍し、2011、14、15年と3度の日本一を経験。しかし、15年は59試合の出場のみで、16年も49試合出場に終わり自由契約に。2017年から地元・楽天でプレーしたが、2年間で計22試合の出場にとどまった。

 厳しいプロ野球の世界で、結果を残してきたドラ1選手たち。引退する選手、現役続行を目指す選手と今後の道は別れるが、戦力外通告を受けても、これまでの輝かしい経歴が色褪せることはない。(Full-Count編集部)

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